熱帯夜～私と彼氏と浮気相手と～

「本音と建て前」

日比野（ひびの）が帰った後、気分が重くてなにもする気になれず、眠ろうとしても色々考えて眠れそうになかった。

（菜々子（ななこ）にすこし話を聞いてもらおうかな）

菜々子には前に 紀坂（きさか）と会ったバーで、彼氏の浮気のことも、今更ひとりになることが怖いことも話している。

途中で彼氏に呼び出されて帰ってしまったけど、「また話聞くから」と、心配そうにしてくれていた。

その時の菜々子を思い出し、思いきって電話をかけたけど、つながらない。

どうやらこういう時は、なにをやってもうまくいかないらしいらしく、やけに重く感じるスマホを耳から外した。

（どうしようかな）

気持ちを整理しなければ、たぶん今夜は眠れない。

そうなると頼る先は小説サイトしかなく、気が乗らずに最近訪れていなかった私は、久しぶりにログインした。

すこし前から小説を読み直すと、彼氏はちひろの仕事＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

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