コメント
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「そうかそうか、では産後の肥立ちも良いようだね」
――心配ありませんよお義父さん。僕も出来る限りのサポートはしますから。ね? ●●。
光輝が笑顔で会話を振ると、●●は伏し目がちに黙って顎を引く。
これが親の前での妻の処世術なのだ。寡黙で奥ゆかしく、謙虚で慎み深い大和撫子。
同時にそれは、義親が妻に求める理想像でもある為、光輝が口を挟む余地など無い。
妻は親に何も主張しないし、光輝に何も求めない。それでこの世界は完成されているのだ。
「今から孫を抱くのが楽しみだ……これで私も、亡き君の御両親に、胸を張って報告出来るよ」
豪快に笑う義父に光輝は愛想笑いを返す。
子供の頃に親を亡くして以来、何不自由なく生活させて貰ったのだからこれくらい当然だ。
もっとも当時はまさか、結婚の面倒まで見られるとは思わなかったが。
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