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みなさま。4話です。どうぞ
家に帰ると、仁人はすぐに靴を脱いでリビングへ。
ソファに沈むように座る。
肩は小さく揺れて、息が乱れている。
昨日の炎上、今日の収録、全部が胸の奥で絡まっていた。
勇斗はその後ろで立ち尽くす。
言葉をかけるべきか、黙って見守るべきか、迷う。
仁人「……もう、無理だ」
小さな声。
でも、その声には力がこもっている。
言いながら、仁人の手がソファの座面を握りしめる。
勇斗「……仁人」
声をかけても、振り向かない。
ため息と嗚咽が交じる音だけが、静かなリビングに響く。
仁人「なんで俺ばっか……なんで、こんなに疲れるんだよ……」
声が震える。
泣きそうじゃない、もう泣いている。
目に溜まった涙が頬を伝う。
勇斗はそっと、仁人の隣に座る。
距離を縮めても、まだ触れない。
仁人「俺……どうしても……どうしても全部、ちゃんとできなくて……」
涙が溢れて止まらない。
手で顔を覆い、嗚咽が漏れる。
勇斗は黙って手をそっと仁人の肩に置く。
言葉はまだ出さない。
ただ、そこにいること。
それだけで少しずつ、仁人の呼吸が落ち着く。
仁人「……あぁ、なんでこんなに弱いんだよ、俺……」
勇斗「いいんだ、弱くて」
仁人「……え?」
勇斗「強くなきゃいけないなんて、誰も言ってない」
その言葉だけで、少し涙が落ち着く。
仁人は小さく肩を震わせる。
仁人「勇斗……俺……怖い」
勇斗「うん、わかる」
そっと、仁人を引き寄せる。
抱き締める。
泣きながらも、仁人はその胸に顔を埋める。
震えが止まらない。
仁人「全部、勇斗に迷惑かけて……俺、どうしたらいいかわかんない……」
勇斗は初めて本音を言う。
力強くも、優しく。
勇斗「だから……俺は仁人を助けたいんだ」
その一言で、仁人の涙が止まるわけではない。
でも、心の中の重さが少し溶けていく。
仁人「……助けて、ほしい」
小さく、でも確かに出た言葉。
勇斗は微笑む。
そして、しっかり抱き締める。
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