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野々さくら
990
#ラブコメ
猫塚ルイ

752
「んまぁ…ただ、男同士でのヤり方とか付き合い方?ってのがよくわかんねぇから、俺らってそこから勉強した方がいいんじゃね?」
「…け、圭ちゃんが珍しく真面目なこと言ってる…っ!?」
あまりの衝撃に、俺は思わず両手で口元を押さえた。
ノンケな圭ちゃんが、俺との「その先」を真面目に考えてくれているなんて。
「珍しくってなんだよ」
圭ちゃんが不満そうに、だけど少し頬を赤くして呟く。
「まあ、とりあえず……!お互い、どこまで出来るのか様子見すればいいってことだよね?」
これ以上からかうと怒られそうなので、慌てて話を軌道修正する。
確認するように聞くと、圭ちゃんは「そゆこと」と短く返し、少し考えるような素振りを見せた後に
ニヤリと不敵な笑みを浮かべた。
「とりま、放課後になったら俺の家来いよ」
「圭ちゃんの?」
「俺らまだ未成年だからレンタルショップの成人コーナーとか行けねぇし、そういうツテもねぇから無理だけど、配信サイトとか動画ならネットに転がってるだろ?」
「それ、二人で見れば参考になるんじゃねぇの?ほら、ゲイビとか」
「え゛っ!?」
裏返った大声が部屋に響き渡る。
「なんだよ突然大声出して。耳キーンってなるわ」
「だ、だって…そんな、そんなの……っ!」
男二人でAVを、しかも男同士の絡みの動画を一緒に見るなんて
想像しただけで心臓が爆発してしまいそうだ。
脳内で勝手にシミュレーションが始まり、顔から火が出そうになる。
「普通のAV見るよりも、なんか…生々しくて恥ずくない……?」
「その口ぶりじゃ、りゅうも普通のAV見たことあんじゃねぇかよ。それでよく『抜いたことない』なんて言えたな?」
ギクッ、という効果音が骨の髄まで響き渡るような図星を突かれ、俺は激しく動揺した。
「そ、そそ、そういうわけじゃ…!!たまたま、ネットの広告とかで1回見てみただけだし……!抜いたことは本当にないからっ!」
必死に弁解する俺の姿を、圭ちゃんは楽しそうに観察している。
「案外りゅうってムッツリなんだな」
「ち、ちがっ……!そういう圭ちゃんこそ、どうせ毎日そういう動画見てるんでしょ……!」
悔しまぎれに言い返すと、圭ちゃんはあっけらかんと鼻で笑った。
「当たり前だろ。男の嗜みっつーの?毎日オカズ収集してんだからよ」
「は、初耳すぎる…堂々と言い過ぎだよ……」
「男なんてそんなもんだろ」
「うぅ…それはそう、だけど……」
あまりにも直球で正論な下ネタに言い返す言葉もなく、最後は消え入るような呟きになってしまった。
「とにかく、放課後はゲイビ鑑賞確定な」
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