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🖤視点
✱.˚‧º‧┈┈┈┈┈┈┈┈┈‧º·˚.✱
「ホテルばれして心が休まらないから」
と、言う理由をつけて滞在期間中は大介のとこにいる事をマネージャーに告げると―――
「佐久間さんのとこですか?なんでまた」
「猫が…」
「猫?」
「可愛くて」
「あぁ、癒されますよねぇ。滞在中も忙しいですから、もふもふさせてもらって下さい」
―――思いの外、追及さずにすんだのだから、猫の力って凄いんだな
いや、犬でもいけた気がするから動物の力?
もふもふというか
短い滞在期間で、手からおやつや軽く撫でる事に関しては許してもらえたっぽい
まぁ、ツナくんシャチちゃん以上に大介の存在が俺にとっては最大の癒しだったんだけど
舞台挨拶に各局の番宣、雑誌の取材と
これでもかってぐらいの仕事量
疲れてるのに、初めて合鍵を使った時はやはり胸が妙に落ち着かなかったのを覚えてる
実際、1度使って入ったけど、あれは緊急事態で正直、考えてる余裕もなかったし
いや本当…細かい記憶なんて全部飛ぶぐらいの光景だったわ
…思い出すな、俺…
初めて合鍵を使った日
「ただいま」と玄関で声をかけると、先に帰ってきていた大介がリビングからパタパタと走ってきて「おかえり~」タックルする勢いで抱きついてきた
単純かもしれないけど、こう…胸がぎゅってなったんだよね
嬉しくて
大介だって疲れてるはずなのに、昔から変わらない明るい笑顔を向けてくれるから、俺も自然と笑える
抱き締めたら、その日の疲れたって気持ちだけが吹っ飛んだ
「ちゅーは?ちゅーは?」って、キラッキラの目で見上げてくる
なんなら背伸びまでして
ただいまのキスをせがんでくるんだけど、その様子が向こうで留守番してるモコとそっくりで、爆笑する俺に「なんでぇ」って、わざとらしくプンスコしてたのが可愛かった
思い出しては顔が緩む
マスクをしていても笑っているのを感じとったのか、隣の席でカナダに着いてからのスケジュールの確認をしていた同行のマネージャーがこちらを窺った
「スケジュール的に余裕なかったですけど、楽しかったですか?」
「うん。楽しかったよ。やっぱグループ仕事入れてもらって良かった」
SNSでも騒がれていたみたいだけど
9人での“BANG!!”は好評だった
やっぱり9人でのパフォーマンスは最高って言ってもらえたのが何よりの賛辞だ
大介とのフリはシッキンさんから事前にフリーで良いって言われてたから、思いっきりいちゃつかせてもらった
勿論、わざと放り投げるまでがセット
ファンならそれがウケるって知ってるから
まぁ、知らない人はびっくりしたみたいで
次の仕事で一緒だった文哉や戸塚くんも現場で見ていたらしく、あの演出には声が出るぐらいにびっくりしたって言ってた
俺たちとしてはしてやったりなんだけどね
事前収録になっちゃったけど、“オドロウゼ!”も地上波で披露出来る事になって
9人でいられるうちにって
大介と付き合う切っ掛けになったあの日、カナダに旅立つを俺を
笑顔で、寂しいなんて気持ちを出さずに、頑張れって気持ちだけを贈りたかったって言ってた
『蓮が、大好きだよ』
『大好きだから、寂しいんだよね』
『俺ね、俺もね、頑張ったんだよ』
『いっぱい、いっぱいね、頑張ったの
頑張って、主題歌とってきたのに…
いないんだもん
いなくなっちゃうんだもん
一緒に歌いたかったなぁ
観て、欲しかったなぁ………』
堰を切ったみたいに溢れ出した言葉たち
ボロボロと涙を溢す大介を愛おしいって、あの時、はっきりとわかった
だから、ずっと心残りだったんだ
MVもダンプラも一緒に撮ったけど、生の声で届けたかったんだよね、大介は
地上波で
ファンだけにじゃなくて
まだSnow Manの事をちゃんと知らない人にも、皆で届けたかったんだよね
映画の方は残念ながら劇場で観れなかったけど、一緒に踊って歌えただけでも良かった
あまりに嬉しそうだったから、抱き上げて回してやった
あの時の、はしゃいだ笑い声は今も耳に残ってる
「今頃、佐久間さんはオーディションでしょうか」
スケジュールを確認しながらマネージャーが言う
「いい結果を期待したいですね」
思い出したからか、ちょっとそわそわするマネージャーを見て、俺は小さく笑った
「大丈夫だよ、佐久間くんなら」
努力という根拠しかないけど
きっと大丈夫!!
そう思わせてくれる人だから
昨日の朝までは見送る気満々だった大介
帰国も出発も
どっちも休みを取るんだって
「俺がお前を送らないで、誰が送るんだ!!」ってはりきってたけど
俺が再びカナダに旅立つ日は、大介が以前受けた声優のオーディションの本選日だった
キャラクターに対する自分なりの解釈で、声のみを送る一次選考では落選の通知がきたらしい
だからお休みを貰っていたそうだが、急遽、事務所を通して連絡があったそうだ
本選のオーディションを受けてみませんか、と
1度は諦めたチャンスが再び舞い戻ってきた
もっともっと喜んでも良いはずなのに
「ただいま」って玄関開けたら、上がり框んとこで体育座りしてて、びっくりして声あげるとこだった
本選に出れるの嬉しい!!って気持ちと
見送りが出来ない!!って事で複雑な気持ちになってたみたいで、今にも泣きそうな困った顔で「ごめん」って抱きつかれた時は、こっちは事情を知らなくてびびった
何か良くない事が起きてんのかって
でも、よくよく聞いたらさ
良くないどころか良い報せで
もう、なんて言うか
俺って本当に愛されてんだなって
この短期間でもそれはめちゃくちゃ感じてたけど、凄い自慢したくなった
「見送り行けなくなっちゃった」
しょんぼりしてるから、俺は抱きついてくる大介を一旦離して、むぎゅって大介の頬を押さえ込んで
「バカですか?」
まっすぐ見て、言ってやった
「一時帰国の見送りなんていらないよ。大介にはもうさ、いっぱい元気もらったし、背中を押してくれなくても、もうちゃんと前に進んでるから、俺は大丈夫」
撮影が始まれば、それに全力を尽くす毎日だ
寂しいなんて言ってられないし、寂しくなっても目を閉じれば明るく笑う大介がすぐに思い浮かぶ
「だから、今度は俺の番なんだよ」
潰した頬を戻して、今度は伸ばすように親指の腹で撫でる
「頑張れ!!大介なら出来るよ」
いつも通り胸張って、堂々と挑むといい
「うん。全力を、尽くす!!」
キッと表情が引き締まったのを見てから、今度は俺が闘志が湧くその身体を抱き締めた
頑張れって
誰よりも応援してるって
そんな気持ちが届くように――――
「どんな役か楽しみだな」
守秘義務で役どころか、どんな作品なのかも知らないけど
「まだ受かってもいないのに気が早い」
「いいんだよ。きっと大丈夫って信じてるから」
笑うマネージャーに俺は笑い返した
――――――――――
――――――――――
同時刻
オーディション会場にて
深呼吸を繰り返し、頭の中でキャラクターのイメージを思い浮かべてた
どんな声質なのか
どんな口調なのか
物語の内容を辿っていく
『頑張れ!!』
耳に残る、大好きな人の声が
「―――16番の方、前にどうぞ」
「はい」
『大介なら出来るよ』
背中を押してくれるから
今を―――
この緊張も含めて、楽しむ事が出来る
「佐久間大介です。よろしくお願いいたします!!」
どこにいたって
いつも心の中にいる
頑張る、原動力
それが足りなくなったら
今度こそ、俺から会いにいくんだ
良い報せをもってさ
✱.˚‧º‧┈┈┈END┈┈┈‧º·˚.✱
唐突の最終話!!
もっと色々細かく書きたいんですが…
もう既にめめもカナダに旅立っちゃったし、未完のお話もそろそろ腰据えて書かなきゃなって事で、取りあえずENDマークを付けさせてもらいました
ただ、やっぱりいちゃいちゃは書いてて楽しいので( *´艸)💕
いちゃいちゃが書きたくなったら、予行演習中の2人を書こうかなって思います
あとは…
イベント単発を考えております(*>ω<*)ゞ
ではでは
今日も1日、頑張ってまいりましょ~