朝寝坊をして、総一朗が作ってくれた軽食でお腹を満たしてから、私はいそいそと雑誌を抱えてリビングにやって来た。
ドサッと、鈍く逃げ出した空気の音を聞きながら、ラグマットの上に座る。
その重さと厚みは、今はもう懐かしい固定電話の番号が載った電話帳に似ている。
明かりは、窓から差し込む昼下がりの太陽光だけで充分に足りる。
自然な光を妨げる高層な建物もない南向きの彼の家は、やはり居心地がよい。
そんなことを肌で感じながら、私は、奮え立つ気持ちで手を伸ばした。
光沢と高発色を感じる厚い塗工紙の表紙を捲り、薄手のページを指先で抓む。
初めて開くことを許された、開かずの間の重たい扉のように、微かな背徳感を覚えた。
しかし、指の腹が、塗布された “つや” を感じるのと比例して、徐々に胸が躍り、高まっていく。
見開きいっぱいに載*********
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