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──────ノイズ視点──────

俺はほぼ無意識に後ろへ数歩下がる。

その選択は俺の命を救った。突然鏡からでてきたそいつは、出てくるのと同時に、鏡を撒き散らしたからだ。それらは、そいつの攻撃を乱反射し、様々な方向へと斬撃が飛ぶ。


「──────ッッ!?」


(大丈夫ですか?)

脳に直接声が響く。いえである。この体の主たるいえである。顔を見ずとも、心配しているのだろうと、声音だけで理解する。

そりゃそうだ。こんなにも長時間の間俺が体の主導権を握っているのだ。不安にもなるだろう。

しかし、俺は、その問いに返答できるほど余裕はなかった。

そいつは、【光】属性で剣を作り出す。───それはおかしい。鏡は普通光とは真逆の【闇】を操るはずだからだ。

しかし、その理を反したやつがいる以上、その固定概念を俺から消さなければならない。その固い考えは足をすくわれるからだ。


そいつは、俺に思考をさせない、とでも言うように一瞬で間合いを詰め、切りかかるのをかわす。が、それすらも見破ったかのように俺がかわした位置に一撃を入れる。

───首を狙われた。人間の数ある急所のひとつの。うっすらと皮が切られ、血が辺りで踊る。


「チッ」


思わず舌打ちをすると、そいつは俺を嘲笑うかのように、口角を上げる。


「───ハハッばっかじゃねーノ?よまレルにきまっテルでしょ」


ややカタごと混じりでそう冷笑してくる。

その姿をよく見ても、やはり、俺そっくりだ。───まるで、俺の体から色が抜け落ちたかのような姿。しかし、その中でも瞳だけは異彩の蒼黒を怪しく光らせていた。


「───お前は…誰だ?」


おれが口を開き、そう問う。そいつは相変わらず嫌な笑顔でこう答える。


「───お前だ。俺はおマエだ。デモ、おまえはオレにはなレない」


そう言って、さらに口角を歪める。ぐにゃりと顔が曲がったかのように、歪な笑みを浮かべ、そして、俺を貶すように言う。


「おまえはできそこナイなんだよwアッハッハッハッハッ!!!」


そう言って、剣を振る───と見せかけ、投げかかってくる。俺はそれを剣で弾こうとしたが、それは、剣に当たった瞬間、俺の剣と共に溶け始める。

───俺はすぐさまその剣を投げる。その行動を見て、そいつはニタニタとまた笑う。


「やっぱりキづくかぁ…さすがわ腐っても俺だナァ」


そう言って、やはり、また笑う。───気持ち悪いと思うまでに、俺にそっくりな姿で、俺がしないであろう行動をされると調子が狂う。

それに、いちばん困るのは───


「おっと…能力は使わねェ方がいいぜェ?俺も使っちまうカラなぁ」


───そう、俺の動きすら読んでくるのが厄介だった。俺が1歩動けば次の動きを予測し、すぐさま回避し、隙あらばカウンターを試みてくる。まるで道化師と戦っているかのように、奇手を交えて攻撃してくるので、俺は相手の動きが分からない。一方的に知られるのだ。どうしたものか。


「ハハハッッ!!ドうしたどうシた〜ッ?ほらほら!早く攻撃しねェとまけちまうぞ〜!ハハッ!」


そう言って、そいつは武器の形をコロコロと変え、その度に攻撃パターンを変えてくる。不規則で、読めない攻撃。当たったら俺の体を腐食してくる。しかし、その意思に反して、俺の手や、肩、足にはどんどん切り傷が増え、そこから激痛がはしる。その度に、動けなくなり、また攻撃をくらい───最悪のコンボ技をくらっていた。


「おしえてヤろうか?俺だけの能力ヲッ!!」


聞いてもいないのに、またペラペラと話し出す。この間に攻撃でも入れたいものだが、身体中からひび割れのような激痛が走り、武器をもつことすらままならない。黙って痛みに耐えることしか出来なかった。


「傷から特殊な物体入れテンだ。その物体は様々な特性をモつ。例えばいまみたいナ痺レ効果、痛みトカな。」


そう言って得意げに話し出すその姿は勝者の余裕のような笑みがたっぷりと含まれていた。


「だから傷ツクった時点デお前の負けだッたんだwスマンなw勝ちが決まった勝負ダったんだよw」


───あぁ、なるほど。だから首を与えて以降致命傷では無いところを狙っていたのか。───俺の反応を楽しむために。屑のそれだ。イカれてやがる、ということはいくらでもできたが、それは負け犬の遠吠えに過ぎない。

───発動するか?能力を。しなければ確実に殺される。けど、した場合確実にいえの肉体が死ぬ。どっちに転んでも敗北の2文字は揺らがない。さっさと倒さなければならなかったのだ。こいつは。八幡さんからの助けは希望が薄いだろう。あっちも戦っているのだ。助けに来る余裕はない。


ならば、最後のあがきと行こうか。


能力【───】


「───へ?」


そんな間抜けな声と共にそいつは黒色の結晶が粉々になったかのように散らしながら消える。

まるで、硝子を割るかのような、そんな簡単にそいつは粉々に砕け散った。

───俺はまだ能力を発動していない。

何がおきたのか。俺は、そいつの隣にたつそいつを見る。


神々しい光を光らせ、現れたのは───


──────メテヲさんだった。





























ここで切ります!

はい!今日はいつもの🌸ですね〜!

今日はテスト勉強をするのでコメント返信できません…ほんとうに申し訳ない

あ、それと明日でこの物語1周年です!記念イラスト描けば良かった…。

それでは!おつはる!

一明日を見るためにー

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コメント

29

ユーザー

おっとぉ〜?

ユーザー

え、メテヲさん助けてくれ…たんだよね…?ですよね…師匠…??

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