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回る炎の剣

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回る炎の剣

10 - 第10話 エピローグ 取り戻された日常

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2022年10月17日

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目が覚めると、僕はベッドの上に寝かされていた。辺りはまだ薄暗い。カーテンの隙間から見える外の様子から、まだ夜中だということがうかがえる。

「……ん」

体を起こそうとすると、あちこちに痛みが走った。特に背中のあたりが痛む。

「痛てえ……、先生、ここは?」

と思わず口をついて出た自分の言葉に驚いた。……先生って、誰だ?




僕はショックによる記憶障害と診断され、数日間学校を休んだ。その間に何があったかを聞かされたが、にわかには信じられなかった。友達の加藤拓海が事故で死んだ? 本当に? とても信じられない。それから、拓海の彼女だった佐々木絵美が行方不明になったこと。学校で行われた避難訓練で、手違いから一酸化炭素が発生し、多くの生徒が意識を失うという大きな事故があったこと。実はその避難訓練には僕も参加していたらしいが、全く思い出せない。この学校では呪われているとしか思えない出来事が次々と起こった。だけど、不思議なことに、全ては終わった、という、安心感のようなものがあった。なぜだろう? 僕ってそんなに楽天的だっけ?

だが実際、その後には大きな出来事はなく、僕らはゆっくりと日常を取り戻していった。今日は英語の小テストだ。しばらく休んでいて授業に遅れている僕は、まったくない自信がない。英単語帳を必死に読み込んでいると、チャイムが鳴る少し前に先生が入ってきた。

「ハーイ、みなさん。調子はいかがデスか?」

外国人講師のロバート・ホフマンだ。あきらかに女子にばかり話しかけるというので、あまり評判はよくない。だけどなんでだろう、英語の先生、というと、心がざわつくのだ。この感情は何だろう? それはまるで、胸の内に青い炎が灯ったような、あたたかくも、同時に何か得体のしれないものに触れてしまったような怖さも蘇ってくるのだ……(終り)

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