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「燈和野くーん!」
『ん。早かったな』
「へっへーん、いつまでも方向音痴な僕じゃないよ!ディーさんに教えてもらったから覚えたんだ!」
淡乃が高校を卒業して数年。
俺は選手を引退して師範に、
淡乃は……あまり褒められたことでは無いが裏社会の情報屋として活動している。
『そうか、なら安心だな。(やっと、心から笑えるようになったんだ、仕事なんか些細なことだな。)』
最近の、特に先生(ディーさん)に出会ってからの淡乃は以前と見違えるほど明るくイキイキとしている
幼少期の境遇から俺以外に懐く姿はあまり見かけなかったが、何のきっかけか仲間が増え友人の幅も広がったようだった
「燈和野くん、今日の映画はね〜……で、ーーーな、……でね?」
『あんまりネタバレはするなよ?』
楽しそうに話す彼が、色んな人に囲まれ色んな愛を知っていければと、心からそう祈るばかりだ
「燈和野くん?にこにこしてどうしたの?」
『ん?あぁ、いや、ちょっとな』
「わかった!ルブくんのことでしょ!なに、僕とのお出かけに嫉妬でもしてくれたの?」
『んー、ないしょ。』
お互いがお互いの大切なものを抱えて、この先もずっと、
『死ぬまで幸せでいろよ』
「……ふふっ、いきなりだね?」
『今言いたくなったからな』
「あはは!…うん、燈和野くんも、死ぬまで幸せでいてね 」
お互いの幸せを見守り続けよう
【fin.】