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コアラと木の実
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#阿部亮平
コアラと木の実
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「ねぇ向井君。君…俺の事が好きなんだって?」
宮舘が、向井に迫って行く
「何やのそれ…。誰に聞いたん?///」
「そんなの誰だって、良いだろ?その反応…案外、噂も間違いじゃ無い…?」
ニヤリと笑った宮舘は
後退りして逃げていた、向井をようやく追い詰めた────
「無駄だよ。ほら、捕まえた」
背後は壁で、もう逃げられない
向井の顔の左右にドンと手を置いて
少々古いが【壁ドン】とやらを繰り出した
「違う…その噂は、ガセやガセ!///」
「それなら何で、こんなにも…頬が染まっているのかな?」
壁に置いた片方の手を
ソッと頬に滑らせて…優しく包んで、ニッコリ笑う
「あ────!待って!もう、耐えられへん!///」
「康二!そんな台詞、ないだろう!」
「だって…こんなの、恥ずかし過ぎやろ!///」
叫ぶ向井に、佐久間が駆け寄り
「せっかく、宮舘先生とキスするチャンスなのに…。ここで勇気出さずに、どうするんだよ…」
「だって、そんなん…恥ずかし過ぎやろ///」
「好きなんだろう?先生の事…?せっかく俺が、台本書いて…こうしてお膳立てしてやってるのに…。据え膳なんて、割りに合わんぞ」
実は…前々から、向井は彼に惚れていて…
いつも昼休みや…授業終わりに
佐久間相手に、いかに彼が素晴らしいかを…
身振り手振りを交え…何度も語って聞かせていた
そして今回、口だけ達者で…実は恋に奥手な向井の為に
BLモノの台本を書き、こうして一肌脱いだのだ────
「佐久間君、どうかした?俺の芝居…駄目だったかな?」
意外とやる気な、宮舘が
ずっと向井と2人でコソコソしている
佐久間に声を掛けて来た
「いや、先生は完璧ですよ。問題は…実は、康二の方なんで…」
「向井君は…やっぱり俺じゃ、やりにくいよな…」
生徒の相手が先生なんて
きっと、感情移入しにくいだろう…
「とりあえず、今日は一旦…ここまでで。続きは、明日…時間を掛けてやりましょう」
そう言った佐久間が、用事があると先に消え
向井と宮舘だけが…残された
「なぁ向井君、何か…俺に気になる所があるなら言って欲しい。さっきも急に、芝居を止めたろ?何か、理由があるんじゃないのか?」
「理由なんて…俺は別に…///あの…今度からは、ちゃんと真面目に…やりますから」
『こういう、真面目な所も…格好良いんや…///』
コッソリ、浮かれていると…顔がニヤつきそうになってしまい
慌てて顔をバッと背けた
「向井君。お願いだから…本当の事を…教えて欲しい」
その態度に、何か隠し事をしていると気付いて
向井に詰め寄り…近付いて来る
「ちょっ…///あかんて、お願い…離れてや///」
「何で、そんなに逃げるんですか?」
そして、遂に芝居同様…
宮舘は…向井を壁際へと追い詰めた
そのまま肩に手を置き、逃げられない様…囲ってしまう
『近い…///こんなん、恥ずかし過ぎや…///』
恥ずかし過ぎて、まともに顔が見られない
宮舘も、小動物の様に怯えている
向井の姿が、次第に可愛く見えてきた
『生徒相手に…可愛いなんて///俺は、何を考えているんだ…///』
慌てて、肩に触れていた
その手を…パッと引っ込めて
「言いたい事があるのなら、ちゃんと言って下さい。そしたら、俺は…それをシッカリ受け止めます!」
動揺を隠す様に、ワザと大きめの声でアピールすると
「ほんまに?ほんまに、俺の気持ち…ちゃんと受け止めてくれるか?」
不安そうな顔の…向井が、ジッとこちらを見つめて来た
「っ…!///」
その表情も、心を…くすぐられるものがある
「勿論、です…///」
どちらかと言えば
【恋人は、男らしく守ってあげたい派】の宮舘は…
思わず抱き締めたくなり
バレない様に、両手を後ろに隠して…ギュッと握った…
「実は、あの…俺。先生の事…本気で好きで…///」
「好き…と、言うと?」
「好きは、好きやろ!///俺…宮舘先生と、こう言う意味で…付き合いたいんや…!///」
今まで、逃げ腰だった…向井が急に迫って来て
服を掴んでキスされた────
ソレは…触れるだけの、優しいキス…
これが今の彼には精一杯
「むっ…向井君!///」
「なぁ…嫌やった?」
「嫌では、ないけど…///」
そう言いながらも、実は嬉しい…
「良かった〜///俺、先生に引かれたら…耐えられへんもん」
緊張からか涙目になり
瞳を潤ます…そんな彼が凄く愛しい…
「それで?俺の答えは…聞かないの?」
「嫌やないなら、それで良い…///俺、先生の事…困らせたくないから…///」
そう言って、満足そうに微笑んだ…彼の身体を抱き締めた
「先生?///」
「全く…何でそんなに、いじらしいんだ…」
「いじらしいって…褒め言葉?」
「そうだよ。健気とも言うかな」
こういう、抜けてる所も…可愛く見える
きっかけが【BL喫茶】だなんて
お世辞にも…格好良いとは言えないが…
こうして出会ってしまえば、仕方ない────
「今日は、芝居を途中で止めて…良かったのかも、知れないな…」
「何でや?先生…本当はまだ、練習したかったんやろ?」
佐久間の書いた、シナリオ通り進んでいけば
その内、俺の告白シーンがあるはずだ…
『初めての、可愛い彼への告白は…芝居じゃなくて、本気で言いたい────』
「向井君。お腹…空いてたりしないかな?」
「減ってる…。お腹と背中が、くっ付きそうや…」
「良かった。それなら、ウチに来ない?実は俺…料理が趣味でね。良かったら、食べてみて感想聞かせてくれないか?」
「ほんまに!///嬉しい!///絶対、行く!///」
「良かった。それじゃ…今から行こう」
宮舘の手が、ソッと向井の腰に添えられる…
果たして、今から喰われるのは
飯か…それとも、向井の方か…
そして次の日、気付いた佐久間に
心からの祝福を受け────
嬉しそうに、見つめ合い…
2人は、幸せそうに微笑んでいた────
コメント
1件
キャーーー!!😭💕❤️🔥 第2話、もうドキドキが止まらなかったよ!!壁ドンからの優しいキスとか、宮舘先生の「いじらしい」発言とか、キュンポイントが多すぎて脳が追いつかないんだけど!?!?笑 最後の「飯か…それとも向井の方か…」のところ、思わず「どっちもでしょ!!」ってツッコんじゃったよ〜〜🤭💕 佐久間の台本がまさかこんな形で実を結ぶとは…!続きが気になりすぎる!!