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ー恋人としての朝ー
朝。
自由は、カーテンの隙間から差し込む陽の光に目を細めながら目を覚ました。
入野「ん……」
隣には、まだ眠る神谷の姿。
ゆっくりと寝息を立てるその顔を見て、自由は自然と笑みをこぼした。
入野(……夢じゃないんだ)
昨夜、確かにキスをして、想いを伝え合って、そしてこうして、隣で眠っている。
今までの不安も焦りも、静かに溶けていくようだった。
神谷の手が、布団の中で自然に自由の手を探す。
それに応えるように、自由もその手を優しく握った。
入野「……起きてたの?」
神谷「ん……自由の気配で、起きた」
寝起きの低い声は少し甘くて、心地いい。
入野「……ね、神谷さん」
神谷「うん?」
入野「こういうの……恋人っぽいね」
神谷は目を細めて笑うと、自由の額に軽くキスを落とした。
神谷「俺たち、もう恋人でしょ」
入野「……だね」
そう言って、自由は照れくさそうに神谷の胸に顔を埋めた。
まるで猫のようにすり寄ってくる自由に、神谷は優しく腕を回して抱きしめる。
静かな朝。
何気ない時間が、こんなにも愛おしい。
自由は神谷の胸に耳をあてて、鼓動を感じながら小さく囁いた。
入野「……今日も一緒にいようね」
神谷「もちろん」
その言葉が、何よりの約束になる。