テラーノベル
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今日は、午前中に掃除を済ましたから 掃除をしなくても良いことになった。
夕飯を食べ1人、部屋に戻ると、 部屋に何枚かの葉がひらりはらりと広がっていた。
窓を見ると、窓が開いていて涼しくて心地よい風が部屋に入り込む。
ななもり「明日は嵐になるみたいだよ」
そんな、先輩の言葉を思い出す。
これも、嵐の前兆なのかもしれない。
スマホ片手に天気予報を見れば、もうすぐ雨が降り始めることを悟った。
この心地よい風に当たっていたい気持ちも あったが、部屋を水浸しにするのはなんだか 気が引けて窓を閉めることにした。
部屋自体には暖房はなく、リビングと繋げることによって徐々に温度を変化されることができる仕組みだ。
俺は部屋を閉めっぱなしにしてしまったから、
部屋はひんやりとしている。
まるで、1人の家のように。
〈コンコンコン
〈入っても良いですか?
この声はるぅと君だろうか。
莉犬「うん、大丈夫だよ」
るぅと「莉犬夜遅くにごめんね?」
時間は10時ぐらいだから、夜…ではあるか。
莉犬「こんな時間にどうかしたの?」
この時間に訪ねてくるだなんて、きっとなにか
大事なことでもあったに違いない。
るぅと「あの、えっと、」
莉犬「そんなに恥ずかしいことなの?」
るぅと「いやぁ、まぁ」
るぅと「一緒に寝ませんか?」
莉犬「は、?」
急なことすぎてつい、口が悪くなる。
るぅと「はって笑」
るぅと「ね?寒いでしょここ」
るぅと「僕の部屋来てください」
るぅと「あっかいですよ?」
嬉しいお誘いではあるし、今すぐにでも温かいところに行きたい気持ちはある。
でも、でもだよ。
俺は仮にも男であるし、確かにるぅと君とは
同じ学年で、そんなに恥ずかしい仲じゃない。
でも、高校生になって一緒になるだなんて、
そんなの恥ずかしくて寝られやしない。
そう思ってその誘いは断ることにした。
莉犬「ごめん、今日は大丈夫」
るぅと「ぁ、そうだよね笑」
るぅと「ごめんごめん笑」
るぅと「あ、じゃあ、おやすみ!!」
そう言って恥ずかしそうに、でも残念そうに出ていく君はなんだか少し名残惜しく思う。
莉犬「はぁ、断っちゃった」
莉犬「一緒に寝たかったなぁ、」
なぁんて、叶いもしないことを考える。
第一俺自身が断ったんだ。
そんなの今頃通用するわけがないんだから。
1人で布団に潜り込む。
寒い。
冷たい。
寂しい。
苦しい。
莉犬「くしゅんっ、」
あーやった、風邪引いたかな。
素直にるぅと君と寝ればよかった。
〈ヒューーピューーガタンガタン
窓の外からは不穏な景色が見える。
枝を纏っていた葉は全て落ち、美しかったあの木は見にくい老女のようだ。
さとみ「おーい、莉犬」
さとみ「起きてるなら、早く来い」
さとみ「朝ごはんあるから」
莉犬「おはようございます」
莉犬「今行きますね」
さとみ「あ、ちょっと待って」
さとみ「いや、ないか、なんでもない」
莉犬「?」
俺の額に手を当てて、首をかしげるさとみ先輩。
よく見るとすごくかっこいい顔をしている。
一つ一つのパーツがはっきりしていて、
すごくクールだ。
さとみ「なんだ?どうかしたか?」
さとみ「人の顔まじまじ見て」
莉犬「あ、いゃ、なんでもないです」
さとみ「あっそう、なら良いけど」
さとみ「るぅとのこと起こせる?」
さとみ「なかなか起きなくてさ」
莉犬「もちろんです」
さとみ「ん、頼んだ」
隣の部屋をノックすると、凄く甘い声が聞こえる。
るぅと「んぅ、誰ですかぁ」
莉犬「莉犬、莉犬だよ」
るぅと「莉犬かぁ、どうぞぉ」
莉犬「るぅと君朝だよ?」
莉犬「早く起きて?」
莉犬「先輩たち待ってるよ」
るぅと「んぅ、莉犬がぎゅーしたら起きる」
莉犬「何言ってんの、?」
昨晩といい、今日といい、どうしてこんなにも甘いことを軽々といえてしまうのだろうか。
俺がもし女の子だったら、惚れちゃうんだろうな。
なーんて、1人で考える。
莉犬「わかったから、ほら、ぎゅ」
るぅと「莉犬だ、可愛い」
莉犬「可愛くない」
るぅと「あはは、そだね」
るぅと「可愛いよ莉犬」
話聞いてた? この人。
莉犬「ほら、いくよ?」
莉犬「ん、?ちょっと待って」
俺のおでことるぅと君のおでこを合わせる。
なんとなくぎゅーしたときに感じた暖かさに妙なものを感じた気がした。
莉犬「るぅと君、やっぱり熱あるよ」
莉犬「俺先輩に言ってくる」
〈ぐっ、
俺の服を引っ張って何かを訴えようとするるぅと君。
るぅと「ダメ、、行かないで?」
るぅと「僕も行きたい…」
莉犬「俺抱っこできないもん」
るぅと「待ってる」
莉犬「えらいね」
これくらいは普通にできて当然なことではあるんだけど、熱が出てる時くらい甘えてて欲しかった。
俺とおんなじように寂しい思いをさせたくなかった。
莉犬「先輩」
ななもり「あれ、るぅと君は?」
ジェル「寝ぼけて忘れちゃったん?笑」
莉犬「あ、いや、そうじゃなくて、」
莉犬「るぅと君熱あると思うんです」
ななもり「あ、ほんと?」
ななもり「今行くね!!」
ななもり「莉犬くんごはん食べててよ」
今日はなんとなく食欲は湧かなかった。
だから、俺も行きたいと声をかける。
ななもり「うーん、じゃあまぁ、いいよ」
ななもり「その代わり、うつらないでね」
莉犬「はい、わかってます!!」
ななもり「そっか笑、よし行こっか!」
俺がいるからには。
俺が見ているからには。
寂しい思いをする人はいないで欲しいから。
せめて、俺じゃなくても良いから、
笑っていて欲しかったから。
るぅと君の部屋へと、重い足を動かした。
コメント
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投稿ありがとうございます! ほんとどタイプすぎてます!!!! 続きも楽しみにしてます🫶