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🌠 第50章「命の選択」
「このままでは……地球が……!」
セレナの叫びがこだまする中、空に巨大な“黒い球体”が浮かび上がる。
それはルシフェルの放つ、超特大波動――
「絶望の彗星(デスペア・コメット)」
すでに大気圏を超えて広がり始めたその波動は、地球全土の崩壊を意味していた。
⸻
■ 崩壊の始まり
リオン:「間に合わない……これは、もう“個の力”じゃ止められない!」
ウカビル:「クッ……たとえ俺がこの身を捧げても……核までは届かない……!」
セレナ:「……だめ……私の癒しじゃ追いつかない……!」
ゲズは、ただ空を見上げていた。
消えようとしている青い星を。
笑い合った日々を。
リオンと再会した喜びを。
ウカビルの誇りを。
セレナの微笑みを。
すべてが、今この瞬間に消えようとしていた。
ゲズ:「もう……終わりなのか……」
⸻
■ 光が集う時
その時――
ゲズの心の中に、いくつもの声が届く。
「まだ終わっていない」
「お前たちには……まだ力が残っている」
「想いを、ひとつにしろ」
それは、天からの声。
遥かなる神の領域――ゴッドエデンから、差し込んだ神の光。
セレナ:「この感じ……! これは……誰の……?」
リオンがはっと目を見開く。
リオン:「アダム……!」
神々の国に住まう、最高神の気配。
――その力が、4人を“導き”へと誘っていた。
⸻
■ 融合、始動――
大地が割れる。空が開く。
ゲズの雷。
セレナの癒し。
ウカビルの大地。
リオンの光。
四つの力が収束し、一つの命へと――
「我が名は……キセキ。希望より生まれし、終焉を砕く者」
そこに現れたのは、どこかゲズに似ているが、まったく異なる――
神々しき戦士「キセキ」
⸻
■ 絶望を超える力
キセキ:「ルシフェル……この命を懸けて、貴様を討つ!!」
その言葉と同時に、キセキは己の全力を込めた波動を拳に込める。
“希望の波動”――それは絶望の波動を打ち消す唯一の対抗手段。
ルシフェル:「そんな力で、この私に届くと思うか――!?」
キセキ:「思ってるさ。これは俺たち“全員”の想いだッ!!」
巨大な光と闇の波動が空中でぶつかり、宇宙さえ軋む。
そして――
ルシフェルの体は、核ごと吹き飛ばされ、そのまま太陽へと向かっていく――!!