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もう阿部ちゃん!何してんの!!
🩷side
それスノの収録日。
翔太が明らかに元気のない様子で現れた。隣りには照がしっかり付き添って、色々と世話を焼いている。移動車にも同乗していたらしい。
🩷「翔太」
なんて言葉を掛けてやったらいいかわからず、とりあえず近寄ってはみたものの、見ると、翔太の目の下の隈がやばい。それに本当に痩せた。あまり寝てないのと、食べてないのだろうということが一目でよくわかる。
💙「おはよ、佐久間。悪いな、心配かけて」
🩷「いや…。阿部ちゃんは?連絡くれないの?」
ふるふる、と首を振る。
本当に今何やってるんだ、阿部ちゃんは。
何度も連絡を取ろうとしたが、阿部ちゃんからは、なしのつぶてだった。翔太からのメッセージや電話にも反応しないとすれば、俺たちなんて無視されて当然なのかもしれない。ため息が出た。
🩷「照にも連絡ないの?」
💛「俺のところも連絡なくなった。どういうつもりなんだろうな、阿部」
❤️「警察も捜査を始めてるし、仕方ないのかもしれないね」
涼太が静かに言った。
阿部ちゃんは、こうと決めたら曲げないところがあるから、それが悪いように作用しているのは長い付き合いのメンバーとしては想定できることだった。本当に頑固だし、融通が効かないやつだ。
❤️「翔太の家、今夜行くよ。そのつもりで材料持って来たし。とりあえず食事はちゃんとして?」
💙「…………」
翔太は気まずそうに笑うだけだ。
🩷「今、何食ってるんだよ」
付きっきりの照が代わりに答えた。
💛「固形物あんまり食わなくて。ゼリー飲料とか、そういうの。頑張って食うと戻しちゃうんだ」
❤️「だと思った。食べやすいもの、作るからね」
涼太に任せておけば安心だ。翔太の顔もほんの少し、和らいだみたいに見えた。
🖤「しょっぴー、とりあえずこっちこっち」
🤍「もうなんでも言って!なんでもやるから!」
蓮とラウールが俺たちのしんみりした空気を吹き飛ばすように、間に入って翔太をエスコートした。翔太がふわり、と笑ったと思った途端、そのまま翔太が倒れた。
💛「翔太!!!」
💙「だ…いじょうぶ……」
照の腕に支えられながら、一瞬返事をした翔太だったが、一度折れた膝にはもう力が入らず、そのまま崩れるように意識を失った。
照が抱えて持ち上げた。
💛「すいません、救急車お願いします!!」
現場は突如騒然となり、目を覚まさない翔太はそのまま病院へ運ばれた。