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とある繁華街の路地裏に倒れ混んでいた。
左の肩と左膝を負傷して出血している。
頭を動かすと視界がユラユラ、眩暈か。
右手には何故か拳銃を持っていた。
俺は誰だ?
自分が誰か思い出せない。名前を思い出せない。
格好は灰色のカーデガンに白のTシャツ。デニムジーンズ。
なんだ、俺が着る服装にしては若い。
一体何が起きて
ん?
空は暗く、辺りは煌々と街灯に照らされ賑わう中に焦る様な声が漏れてきた。
「奴は見つかったか」
一人のスーツ服が喋ると付き添っていた者達も口を開く。
「いえ、らしき姿も確認出来ません」
「しかし奴は怪我をしています。そう遠くには逃げ切れないはずです」
2人の男はスーツ服に対して言葉を返すも
「チッ」
舌打ちで返し
「ならさっさと探せ。路地裏とかも隈無く探せ。奴がいなければ俺らの命はない」
ザザッ
どうやら誰かを探しているのか?
3人の男達は散らばり誰かを探してるようだ。
が
まさか俺じゃないだろ。
と言いたいが怪我して銃を持って隠れているのだから、こんな不審な奴は俺だけか。
ま、まずは逃げ出さないと自分の整理がつかない。
左膝を曲げると強く傷むが骨は折れていない。
ゆっくり立ち上がり歩こうとした瞬間。
「オウ。やっと見つかったぞ。おい、お前ら奴を見つけだしたぞ、早く来い」
んん。
随分、早い到着だ。3人とも銃を持っている。しかも、人並み以上にガタイがいい。
まとめて相手には出来ない。どうする?
悩んでいる間に敵は躊躇なく俺に突っ込んで来る。
1人は近距離で発砲。もう1人は俺の背後に回ろうと左から回り込んでくる。
鋼鉄製のガラクタを発見し弾を弾く。もう1人は肉弾戦に持ち込もうと至近距離に入る。
拳を振った瞬間に懐へ入り相手を投げ飛ばす。
間髪入れずガラクタを盾に発砲した奴に近づく。3発、頭部に胸と足。それぞれ撃ち込む命中する。
投げ飛ばした相手が立ち上がるより先に相手の頭に2発撃ち込む。これが時間にして数分。
はあ、はあ。
俺は今、何をした。
気付けば2人の男は地面に倒れ血を流していた。
「チッ、役立たずが」
スーツの男はそう言って銃を乱射して距離を縮めて来る。
「悪いがリーダーにはお前を生かして連れて来いとは命令されていない。だから殺して連れて行くとしよう」
銃弾を避けるのに必死で男を見失った。
どこへ行った、キョロキョロ辺りを見渡すが見つからない。
タンタンタンッ
鉄製の階段を駆ける音がした。
「死ね」
いつの間にか階段で上に上がり、そこから飛び降りて発砲してくる。
が、それを素早く避け男が着地する手前で体を支え握っていた銃を手掌で弾き背負い投げしつつ男の顎に銃口を当て1発撃ち込んだ、即死だ。
何が何だか分からない合間に3人殺した。
疲れて果てた体が勝手に動いた。これは感覚なのか。まるで体術、何かのスキルを覚えていたかのようだ。
まあ、何せよこの場は切り抜けたに違いない。
夜も更ける。どこか泊まる場所を探そう。