【さや視点】
眠い。けど眠れない。
昨日もこうだった。
というか、一般人なら大体こうなるよね。
だって、いつ自分が死ぬか分からないんだから。
さや「…眠れないなぁ…」
ふと、部屋と隅にあるスケッチブックとシャーペンに目が止まる。
デスゲームの最中でも絵が描けることに、思わず笑ってしまった。
さや「なんか描いたら、寝られるかも…?」
無我夢中でショタを描く。たまにはこんなのもいいなぁ〜
これもたまたまあったコピックでペン入れをし、シャーペンで最後の修正をしようとした時、後ろで物音がした。
咄嗟に後ろを振り向くと、人影が二つ立っている。
でも、暗くて顔がよく見えない。
???「さやさん、ごめんなさい…」
片方の影がそう呟くと、間髪入れずに右手を振りかぶってきた。
何が起きたの…?
そういえば、さっきからお腹のあたりが熱い。
そう思って目をやると、お腹から深紅の血が滴っていた。
さや「っ…!!!」
ああ。さやはもう死ぬしかないのか。
ここに来てやっと理解できた。
人狼B「ごめんなさい…ごめんなさい…! 」
さっきさやを刺した人は、ナイフを投げ捨ててうずくまってしまった。
人狼A「ちょっと、────さん。まだトドメ刺せてないよぉ〜?」
もう片方の人影はそう言って、投げ捨てられたナイフを手に取り思いっきり振りかぶった。
痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い!!!
人狼A「さやさん」
人狼A「ご愁傷さまです♡」
人影は、刺したままのナイフに力をこめ、そのまま横に切り裂いた。
さや「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛っ!!!」
【げん視点】
夜の行動を終えて、部屋に戻った。
今夜も、きっと誰かが殺されるのだろう。
最初はあんなに怖かったのに、今や仕事仲間の無惨な姿を見てもなんとも思わなくなってしまった。
僕は、さやみたいに優しくないからな…笑
その時、部屋の外から甲高い悲鳴が聞こえた。
僕はその声を聞いて、絶句した。
心臓の鼓動が、嫌なくらいに聞こえてくる。
人狼に襲われたのだろうその声は、
間違いなく、さやのものだった。
コメント
2件
更新ありがとうございます… 人狼Aが怖すぎる…