テラーノベル
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風子さんは今、見るからに自信なさげだけど、私も不安だらけだ。
「私のバイトで使っていた駅、隣の駅なんですけど、すぐ近くのお花屋さんに手書きの【求人!】って、いうのが貼ってあった気がする…風子さんが興味あるなら、写真撮っておけばよかったですね」
「ありがとう、直美さん。今の話で、たぶん調べたらお花屋さんはわかるだろうから、自分で問い合わせてみようかな…資格とか時間とかいろいろ…」
「それが一番いいですね。店の写真もあるかもしれないし…チェーン店ではなさそうだけど、いまどきホームページはある…ことを願って」
「ふふっ…そうね。もしなかったら、隣の駅まで行ってみるわ。ありがとう。ちょっとヒントをもらえた気分」
自信なさげで不安げだった風子さんが、家の前では明るい笑顔を見せたので、私も頑張ろう!と思った。
私にヒントをくれる人はいない……でも自分で切り開かないと…自分の未来を。
そうは思いつつ、ルーティンとなっている夫に抱かれる時間を耐えたあとは、自分の無力さを感じて夫に屈するというか……夫との未来をまだ信じてみたくなる瞬間もある。
「ハルくん…お正月、帰るやろ?」
「うん」
「その前後の1週間、亜優と私……1週間長く帰省してもいい?」
「そんなこと無理やっ。直美は俺と1週間も離れられへんやろ?なぁ?亜優だけ預けるか?それもええな」
まずい…おかしなヒントを与えてしまったかもしれない。
「あ……ごめん…眠くて……ヘンなこと言うてたかも……私…」
夫にささやかな希望も持ってはいけない、と悟った。
長く帰省するという提案のせいで、解放されたはずのカラダを再び揺らされた私が重い瞼を開けた朝
「直美、眠いからって忘れてたらアカンぞ。俺だけ置いて帰省するなんて、考えることも許さへん」
グイッ…と痛いほど顎を掴まれた。
「すぐに仕事辞めてくるぞ。家から出られへんようにするのもええな、うん?どうする?それでも亜優と二人で帰るのか?」
「ぅうん…っ…」
「今すぐ仕事辞めて、亜優を育てられへんて言うて、どこかに放り出すか?」
「イヤァ…ごめん……っ」
「わかったらええ」
コメント
1件
これはもう…😖逃げられる?