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吸血鬼のやつ好きなんだよね
吸血鬼の世界線マッシュル
この世界は魔法使いの人間と
吸血鬼が存在する。
魔法使いたちは吸血鬼達を嫌い、遠ざけ、
殺害してきた。
吸血鬼は満月の夜になると獰猛になり、
血に飢えた魔物のようなる。
この2種類の生物たちは対立関係にあり、何度も戦争を起こして来た。
そんな世界。
ある森の奥に1人の吸血鬼が住んでいた。
名前はマッシュ・バーンデット。
彼は血は吸わず、
トマトジュースを飲み暮らしていた。
本人曰く、
血を吸われる側が可哀想だから、だそうだ。
マッシュがいつものように森の中を散策していると、誰かのうめき声が聞こえた。
マッシュは声の方へ向かっていく。
そこに居たのは人間だった。
どうしてこんな森の奥に?マッシュはそう思ったが、とりあえずその人間へと、歩み寄った。
「大丈夫ですか?立てる?」
マッシュが声をかけると、その人間は驚いたような表情でマッシュを見た。
「ひぇぇ…!!た、食べないでぇ!!」
彼はテンパっているようだった。
「食べないですから、僕は安全ですよ」
マッシュのその言葉を聞いて、黄色と黒色の髪色をした青年は落ち着き、マッシュの手を取った。
「ご、ごめんなさい…さっき魔物に襲われて…
必死に逃げてきたとこなんだ」
「そうなんだ…大変だったね、、なんでこんな森の中に来たの?危ないよ」
マッシュがそう彼に聞くと
「実は僕、修道士でね、この森の中に教会を立てるそうなんだ…だから下見にね…」
そう答えた。
人間たちは吸血鬼の力を弱めるため、教会を作っているらしい。
「なるほど…」
「でも、君こそなんでこんな森の中に?」
「ん?だって住んでるからね、ここに」
淡々と言うマッシュに彼は心底驚いた様子だった。
「ええ!!住んでるの!?ここに?魔獣がうじゃうじゃだよ!?」
「?魔獣さんとはお友達だから別に…」
吸血鬼は魔獣と心が通えることが出来るため、
仲が良かった。
それを聞いた彼は
「いや、待って、魔獣と友達…?
ってことはつまり君……吸血鬼!?」
本当に騒がしい人だな、とマッシュは心の中で思っていた。
「いやぁぁぁ!!!せっかく魔獣から振り切って来たのに〜今度は血を吸われて死んじゃうよぉぉ」
再びテンパる彼にマッシュは落ち着いた声で
伝えた。
「安心してよ。僕、血は吸わないからさ」
「……へ?だ、だけど、吸血鬼って血を吸うものでしょ?」
頭の上にハテナマークを浮かべる彼にマッシュは説明した。
「うん、まぁそうなんだけどさ、
僕だけちょっと特殊で血を吸うのは1ヶ月に1回ぐらいでいいんだ。そんなんだから他の吸血鬼に村から追い出されたんだけどね。」
「そ、そうなの?でも、なんで追い出されちゃったの?」
再び疑問を投げかける彼にマッシュは事情を
説明した。
「普通吸血鬼って血を吸ってないと、
死んじゃうでしょ?でも僕は血を吸わなくても生きていける。それで僕の中に人間の血が入ってるとかなんかで追い出された。」
「そ、そうなんだ…」
そんな軽く言うことかな…と彼は思ったがとりあえず納得した。
「だから安心してね。あと、魔獣さん達にも君のことを襲わないように言っておくからさ。」
「あ、ありがとう…」
戸惑いながらもお礼を言った彼に、マッシュは
「そういえば君の名前は?」
そう聞いた。
「ああ、僕の名前はフィン・エイムズだよ
よろしくね……」
「僕はマッシュ・バーンデット。よろしく」
こうしてマッシュに初めて友達が出来た。