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聖次
514
霜月夢徒
380
11
今日も僕らは人知れず人を殺した。
純真無垢なマスターのために。
一惺
ふぅ、どいうもこいつも…
雑魚ばっかじゃ味気ないな。
翔
確かにそうだけど…
実験材料としては十分な収穫が出来たよ。
一惺
おま、ホント猟奇的だよな。
翔
なんてったって、僕らはあの子の所有物で専用の暴力装置だし。
命を救ってもらった恩は死ぬまで返し続けないとだし。
一惺
ふぅん…割と冷血なのにそこだけ温かいんだな。
翔
ディスってる?
一惺
まぁ、そうかもな。
翔
へぇ…
君を殺そうとするのはしないよ。
裏切らない限り。
仮に殺してしまったら刺激が無くなって楽しめないんだもの。
んっ……♡
一惺
ん、んん…
翔
ぷはっ…♡
どうしたの、一惺…♡
一惺
殺しとセックスする事で得る快楽に勝るものってないだろ。
翔
ふふ、そうだねぇ…♡
そのまま死体処理班が来るまでキスをし続けた。
ミドリ
…………?!?!?!
しょおさんっ?!?!?!
翔
ん?
今日ミドリ君が死体処理班だったんだ。
ミドリ
それにしても…
傷口が少ないし小さい…
一惺
ん、人体の急所を理解してるからだ。
首から上ってのは大事なもんが全部詰まってるからな。
全部が急所って言ってもいいくらいだ。
ミドリ
は、はぁ…
翔
ミドリ君に限って、適当な仕事をするとは思ってないから期待してるよ?
適当な仕事されたら…
「処分」しなきゃだからさ?
ミドリ
ひゃ、ひゃい…
テイネイニサセテイタダキマス…
一惺
いい子だ。
とりあえずシャワーを浴びて適当な服(あくまでもキレイめな私服)に着替え直しホテルへ向かった。
翔はいつも通り俺にベッタリな平常運転。
ベッドに座り一息つこうとした瞬間…
翔
いーっせい♡
こち向いて?
一惺
ん、どうしたんだ?
んんっ…!?
カプセル型の何かを喉に流し込まれ、吐き出そうとしたものの水を口移しされて飲み込んでしまった。
一惺
何飲ませやがった…!?
翔
ん〜とねぇ、気持ちよくなるお薬♡
一惺
色々語弊がある。
翔
違法薬物じゃないから安心してね♡
一惺
違法薬物じゃなくても安心できねーよ。
翔
これ、僕に口移しして?
一惺
は?
んだよコレ…
翔
君に飲ませたのと同じもの♡
言われた通り口移しで薬を飲ませた。
一惺
なぁ翔…
相手を堕とすキスのコツってなんなのか教える事って出来るのか?
翔
え〜どうしよっかな〜♡
ん、いいよ♡
教えてあげる♡
俺は何をされるか不安で目を瞑った。
翔
(耳元)
目を開けて?
一惺
ッ……!
翔
そう、いい子♡
まずは… 自分の中で相手は自分のモノって強く思うの。
そしたら…優しく見つめて、優しい声で愛を囁くの。
ぎゅって抱きしめながら…ね?
そうされると確かにふわふわするし相手に勝てない、という感覚になる。
翔の優しい視線と声色に身体が解れていく。
翔
ふふ、目がとろん、ってしてきた♡
愛おしいなぁ、可愛いなぁ…♡
愛おしい、は言われ慣れてるけど可愛いは言われ慣れてなくて恥ずかしくなってしまった。
愛おしそうな目つきで見つめられ、いつしか捕食者特有のキマったような目つきになったことに気付く前に口付けられた。
出来る限り優しく、丁寧で体温を丸ごと持っていかれそうな、程よく激しくて優しいキスだった。
翔
かわいいねぇ…♡
とろとろだねぇ……♡
一惺
ッ……////
キスで何度か絶頂していたが申告するのは恥ずかしくてやめた。
でも翔のことだしお見通しなんだろう。
翔に思いっきり甘えて前戯などを済ませる。
翔
んふふ…♡
一惺って可愛いとこいっぱいあるね♡
一惺
あ…ありがと…////
翔
十分に解したはずだから、きっと挿れられるだろうけど…
んんっ…♡
一惺
ッあ゛……////
翔
痛い?
一惺
ちがう、あんま、経験したことない…から。
翔
あら、抱かれたことあんま無いの?
まぁ…どうりでちょっとキツいなぁとは思ったけどね。
一惺
馬鹿にしてるのか?
翔
違うよ、抱かれた回数が少ないなら、抱かれる幸せを教えてあげたいなって…♡
一惺
(怖い…)
翔
そんな怯えた顔しないで?
(耳元)
たぁっくさん…
気持ちよくさせてあげるから♡
一惺
ッ……////!!!
甘い声で湿度も高いあの声を耳元で囁かれると腰がビクッとなってしまう。
翔
足が震えてる…♡
(耳元)
僕の声…好き?
もっと乱れてよ…♡
かわいい声を我慢しないで聞かせて?
口を塞いでいた手を恋人繋ぎされて封じられ、お腹の上に翔の綺麗な白い手が触れた。
翔
(耳元)
この辺りかなぁ…
ぎゅぅ〜って締め付けて…♡
こうやって覆いかぶさって愛を囁いているとねぇ…
一惺は僕の物って支配してるみたい…♡
羞恥心で一惺は顔を真っ赤にして自分の照れる姿を必死で隠そうと何か顔を隠せそうな何かを必死で探し始めた。
翔
恥ずかしがらなくて良いんだよ?
一惺
もう、かんべんしてくれ…////
おれのこといじるな…////!!
翔
弄ってないよ、ただ可愛いだけ。
ここには僕ら2人だけ。
可愛い一惺の事だもの。
必要以上に虐めるわけないでしょ?
一惺
……////
翔
ね?
大丈夫だから。
始めるよ?
最初はゆっくりと慣らすように動き、お互いが絶頂した後から少しずつ激しさを増した。
翔
…ん♡イッちゃった?
すごく締まった…♡
あぁ…♡
気持ちいい…♡
一惺
あ゛っ……♡?!
翔
ふふ、耳噛んじゃった♡
初めて聞いた♡
一惺のかわいい喘ぎ声♡
一惺
はずかしいっ…////
一惺は段々と涙目になって行った。
羞恥心と快楽でわけがわからなくなっているのだろう。
翔
ほら、無理しないで?
声我慢しなくて良いんだよ?
気持ちよくなりたいならね。
んもぅ…
1番良い場所をグリグリッと押さえつけられた。
一惺
ッあ゛っ…♡?!
あ゛ぁ゛っ……♡!
翔
ほら、出せるじゃない♡
締め付けすぎ♡
搾り取ろうとしてるの〜?
唇噛み締めないの♡
この時の俺は既に冷静さを失っていて翔の指を噛むと血液を経口摂取してしまい吸血鬼としての本能が擽られてしまうことをすっかり忘れてしまっていた。
翔のSっ気を帯びた甘い口調の言葉責めとか何から何まで翔で染まっていた。
翔
もうこんなに嫌がってた喘ぎ声聞かれちゃって我慢する必要無いんじゃない?
あ、腰逃がしちゃだ〜め♡
一惺
やめ、ん、あ゛〜〜〜ッ♡♡
翔
(耳元)
ね、気持ちいい…でしょ?
素直に言えたら、ご褒美あげるから、さ?
一惺
…きもち、いい…/////♡
翔
ん〜♡
かわいい〜♡
恥ずかしい、って言ってくれないと思ってたから嬉しいっ♡♡
甘えてくれた嬉しさからつい、激しくしてしまった。
僕の事を信頼してたくさん甘い声を出してもっと、なんてねだってくる姿が愛おしい。
たくさん愛してお互いが果てた。
なんというか、一惺は少年時代を忘れたまま大人になってしまった為か親の愛を求める1人の少年のような顔だった。
一惺
なぁ、翔…
気持ちよかった。
翔
きゃっ…♡
キスしてくれた…♡
嬉しい…♡
一惺
ん…////
もっと…////
翔
もう…母性くすぐられちゃう…♡
初めて出会った時の翔はただの危険人物だった。
腹の底が読めないしどこか危険な香りを纏っていて。
でもこうして甘やかされていくうちに翔の愛情は偽りじゃなくてただ愛おしいから沢山の愛情で包み込んで愛でているのだと。
無理やりバディ関係を結んでもらったことには部分的にではあるが感謝するようになった。
爛れた少年時代を過ごした俺にとって愛情とはすごく貴重な物で。
愛する人を2度も失った俺は本物と偽物の愛情の判別を上手にすることが出来なくなっていて見間違いを起こして自分が痛い目を見るくらいなら、と愛情そのものを拒んでいた。
ただ翔はずっとめげずに愛を注ぎ続けてくれた。
どんなに拒絶しても執拗いくらい。
いつの間にか俺は泣き疲れて寝てしまっていた。
翔
よしよし…
寂しくて泣いてたら疲れて寝ちゃったんだね…
おやすみ一惺、いい夢見るんだよ♡
コメント
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うわー、第36話、読み終わりました…。もうね、タイトル回収の仕方が本当に綺麗で。一惺の「本当はただ愛情を注いで欲しかっただけ」っていう根源的な渇望が、翔の執拗なまでの甘やかしと重なって、胸がぎゅっとなりました。特にキスで何度も絶頂してるのに恥ずかしくて言えない一惺と、「弄ってないよ、ただ可愛いだけ」って言いながら全部お見通しな翔の距離感がもう…。で、最後に「爛れた少年時代」の話が出てくるでしょ?あれで全部の描写が「支配」じゃなくて「愛情の証明」に変わった感じがして、すごく好きです。