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番外編21 『真面目組の執事が依頼で不在!!不真面目組の執事はやりたい放題?』After story
※今回は不真面目組が依頼で、真面目組が屋敷で主様と過ごすお話です!
『では、行ってくる。主様。』
『主様に早く会えるように頑張るっす!』
『はぁ、めんどくせぇ…。』
『ふふ、私が帰ってくるまで寂しいかもしれませんがちゃんと待っててくださいね。』
『主様のために頑張りますね!』
『クフフ、主様、なるべく早く帰ってきますからね。』
『俺に会えなくて寂しくない?』
『帰ってきたら俺が甘やかしてあげるからね。』
『みんな頑張ってね。今回は南の大地だっけ?』
『はい。シャーキル様の納める南の大地でお祭りがあるのでそれのお手伝いです。』
『なるほど…。』
『シャーキル様は前に私達3階の執事が依頼に行った時に凄く丁寧におもてなししてくれたんだ。』
『もしかしたらお手伝い頑張ったらお祭りに参加とか……。』
『ふふ、もしかしたらあるかもしれないね。』
『ルカスさん、ラムリ、お仕事で行くことを忘れてはいけませんよ。』
こうして不真面目組を送り、私達は屋敷で待つことに。
真面目組は屋敷でそれぞれ仕事をこなしている。
私はと言うと…。
自室でムーちゃんを撫でていた。
『ゴロゴロ…♪』
『ふふ、気持ちよさそうだね。』
『主様、お腹すきませんか?キッチンに言ってロノさんになにか作ってもらいましょう!』
『たしかに……そろそろおやつの時間かな?ロノに聞いてみようか。』
『はい!』
私達はキッチンに向かう。
一方その頃。
『ふぅ…。こんなもんっすかね。』
『後はこれを飾り付けるだけだな。』
『お疲れ様、2人とも。少し休憩しようか。』
『ルカスさん、そっちはもう終わったんですか?』
『うん、今ラムリ君と休んでたところなんだ。』
『ご苦労だった、悪魔執事。お腹が空かないか?軽食を作ったんだが…』
『ありがとうございます、シャーキル様。』
『そうだ。この前、旅の商人から面白いものを貰い受けたんだ。』
『面白いもの……?』
『なんすか?それ。』
『なんでも、水晶と言って…。気になる相手の様子を見れるとか……。』
『それってこの前ベリアンさん達が言ってた…。』
『たしかにみんなが何してるのか気になるから見てみようか。』
私達は部屋にみんなを集めて水晶を見つめる。
『あ、これはキッチンっすね。いるのはロノとベリアンさんっす。』
『主様も来たぞ。ムーを抱えてんな。』
『あ、主様!ちょうどいい所に!』
『ん?』
『3時のおやつができたんです、今日はマドレーヌですよ。』
『美味しそう!』
『ふふ、それではそれに合う紅茶を淹れますね。』
『ありがとうベリアン。』
『ロノさん!僕にはささみをください!』
『はいはい、用意してやるよ。』
食堂でおやつのマドレーヌを3人で食べる。
『ん〜。美味しい。』
『あ、主様。口元に…。』
ロノは私の頬に触れてマドレーヌの欠片をとる。
『あ、ありがと…。』
『いえいえ!』
『はぁ!?ロノのヤツ主様に何してんすか!』
『人のこと言えねぇじゃねぇか。』
『でもマナー指導のベリアンさんがいるんだきっと注意するはずだ。』
『主様、紅茶のおかわりは如何ですか?』
『うん、欲しい。』
『ふふ、ではおつぎしますね。』
ピトッ。
ベリアンと手が触れ合う。
『あ、す、すみません。』
『だ、大丈夫だよ。』
2人して照れてしまう。
『ベリアン…マナー指導担当なのに。』
『ふふ、いいなぁ…。』
『よし、次はハウレス達の様子を見てみようぜ。』
『あの二人のことっす。真面目に仕事してるんすよきっと。』
『よし、屋敷の屋根の修繕は終わったな。焼き菓子でも食べるか……。』
『ほんと真面目っすね〜。』
『ちなみに焼き菓子ならねぇぞ…ふっ。俺が食ったからな。』
『お風呂掃除終わりっと……。今日はどんな入浴剤にしようかな。』
『お風呂掃除か…ほんと真面目なふたりだよな。』
『そうっすね〜。』
『あ、そうだ。ねぇロノ、今仕事してるみんなにマドレーヌ渡してきてもいいかな?』
『もちろんいいですよ!主様が行ったらきっと喜びますよ。』
『ありがとう!』
私はお皿に乗ったマドレーヌを持っていく。
『ナックは何してるのかな〜。』
『ここの出費を減らせば来月の食費に余裕をもてそうですね。』
『屋敷の財政管理をしているね。流石ナック君。』
『ミヤジ先生とフルーレは何をしてるんでしょう。』
『ミヤジ先生、ラトはちゃんと仕事してますかね?』
『ラト君なら大丈夫だよ。他の執事もいるしきっとちゃんと仕事してると思うよ。』
『心配されていますね……大丈夫ですよ、今のところはまだ何もしてませんから。フフ。』
『さてさて、ユーハン達は何してるかな〜。』
『俺も一緒にみたいな、シロが何してるか気になるし。』
『テディさん、次はこの作戦でいきましょう。 』
『はい!どうしたら模擬戦してくれるかですよね!俺はこういうのはどうかと…』
『俺に模擬戦させるために策をねってるな。』
『シロは何してるかな〜。』
『…ふむ。ここはこうだな。』
『絵を描いてる。なんだァいつも通りか。』
『あれ、主様が来たっすよ。さっきのマドレーヌのお皿持って…。』
『ハウレス、フェネス、ここにいたんだ ね。』
『主様、はい。修繕をしてて汗をかいたのでお風呂に入ろうとしたらフェネスがいたので…。』
『どうかしましたか?』
『お仕事お疲れ様、これ、ロノが作ったマドレーヌ!良ければ食べて?』
『主様…ありがとうございます。でも今手が汚れてるので…』
『それなら食べさせてあげる、はい、あーん。』
『『!』』
『なっ!主様にあーんされてる!』
『羨ましすぎるっす!』
『あいつら……っ。』
『あ、主様それは流石に…っ。』
『いいからいいから。口開けて?』
(あ、主様にあーんしてもらえるなんて……
幸せ…。)
『『(っ⸝⸝>⤚<⸝⸝)モグモグ』』
『おいし?』
『は、はい!すごく美味しいです。』
『焼き菓子を食べようと思ったのですがなくて…ボスキに食べられたんだと思います。 』
『チッ。お菓子を食ったのが仇になったか。』
『早く帰りたいっす……っ。』
『あ、次はナックのとこにいくみたい。』
コンコンッ。
『ナック、入ってもいい?』
『この声は……主様?はい、どうぞ。』
ガチャ
『仕事中ごめんね。これ、ロノが作ったマドレーヌ。良かったら食べて。』
『なんと!主様が届けてくれたんですか?嬉しいです。』
『大袈裟なんだから…はい、どうぞ。』
『頂きます。』
『どうかな?』
『美味しいです。流石はロノ君です。主様、ありがとうございました。』
『どういたしまして。』
『ナックは普通だな…というかいつも通り。』
『次はミヤジ達のところに行くみたいだよ。』
『おや、主様。どうしたのかな?』
『2人にマドレーヌの差し入れだよ。食べる?』
『あぁ。ありがとう。フルーレ君、マドレーヌ食べるかい?』
『はい!頂きます!』
(美味しそうに食べるなぁ。)
『美味しいね、ありがとう、主様。』
『どういたしまして、あ、ミヤジ。ほっぺにマドレーヌの欠片が…』
『恥ずかしいところを見られたね……。』
『ミヤジ…っ!!羨ましすぎる!!』
『ルカス先生…。さてと、別邸はどうなってるかな〜?』
『マドレーヌですか?ふふ、美味しそうです。』
『ロノ君のマドレーヌ、俺大好きです!』
『お茶を淹れますね。主様もゆっくりしていてくださいね。』
『ありがとうユーハン。お言葉に甘えて…。』
『あの二人いいなー!主様と一緒になんて……!』
『ユーハン君なら主様と一緒にお茶なんて恐れ多くてしなさそうなのに。』
『自分が普段注意する側だからな…俺がいないことをいいことに…っ!』
『なんだ、騒がしいな。』
『シロ!シロもマドレーヌ食べる?』
『そうだな、ちょうど腹が減っていたところだ。』
『ふふ、みんなで食べよ。』
『あー!シロまで…。』
『早く屋敷帰りてぇ…。』
『お祭りのお手伝い頑張ったご褒美いらないから主様に会わせてー!』
そして、みんなが帰ってきたのはその次の日だった。
『みんなおかえり。お仕事お疲れ様。』
『あぁ、ただいま。ロノ、少し付き合え。模擬だ。』
『あ?なんだよ急に。』
『ハウレス、フェネス、お前らもちょっとこい。』
『な、なんなんだ一体。』
『2人ともなんで怒ってるの?』
『ナックは別に何もしてないから今回は何もしないであげるよ!』
『意味がわかりませんが?』
『ベリアン、ミヤジ、ちょっといいかな?』
『なんでしょうか……』
『何か用なのか?』
『フルーレ、ただいま戻りました。』
『抱き着くなよ!』
『ユーハンちゃん、テディちゃん。俺がいない間随分楽しいことしてたみたいだな?』
『なんのことですか?』
『俺たち何もしてませんけど…』
『望み通り模擬戦してやるよ…っ!』
『帰ってきたか。』
『シロ主様とマドレーヌ美味しかった? 』
『なぜ知ってる。』
(なんか既視感…。)
めでたしめでたし……。
コメント
2件
えーーなんと真面目組がお仕置なんてあるんだ笑面白すぎ小テストで返信遅れてごめんなさい今回も最高でした