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静かになったし、小さな寝息が聞こえる東は寝たか…
さっき約束したけど、たぶん嘘をついたな
東の事だ。必ず自分を責めるだろうな
そうならない為にも俺が死ぬわけにはいかない
噂なんてデタラメだったと東は何も悪くないんだと俺が証明してやりたたい
残り少ない人生、教師という仕事に就いた俺がやりとげたいたった1つの願いなんだから
本当なら…こんな体じゃなきゃもっとちゃんと証明できて東にも辛い思いさせずに済んだのにな…
こうして考えると運命は残酷だと思えてしまうな
それにしても告白されたとは驚いたな
普通なら嬉しいはずだけど東には辛いだけだな
噂さえなければただの女の子なのに…
…初めて東と会った時は今よりも口数が少なくて暗い子だと思った
俺でさえ今のように話してくれるようになるまで時間がかかった
最初の頃は会話すらしてくれなかったからな
心に空いた大きな傷は未だに塞がらないか…
早く何とかしてやりたいが…俺に出来る事は話し相手になってやることくらいだ
いつか東が少しでも笑みを溢してくれる様に…
そんな事を考えていると保健室のドアが開いた
「失礼します」
伊藤「おー、珍しいな。どうした?」
普段保健室とは無縁な珍しい客人は保健室の中をキョロキョロと見回して言った
「先生、ここに千菜…東 千菜さんいませんか?」
千菜…呼び捨てか?
東の事探してるって事は…もしかしてこいつか?
東に告白した相手は
わざわざ探しに来るなんてな
東がここに来るわけだ…
伊藤「さぁ、ここには来てないぞ」
「そうですか…」
そいつはじっとベットの方を見ながら生返事で返した
…気付いてるのか?
「…じゃ、失礼します」
伊藤「ちょっと待った
お前だろ?東に告白したの」
「…なんで先生が知ってるんですか」
伊藤「東に相談されたからな
なんで東なんだ?お前なら他にも居るだろ?」
「先生に関係ないと思います」
伊藤「関係あるね
面白半分で東に近付くならやめてくれるか?
あの子は純粋なんだ」
「…先生は千菜とどうゆう関係なんですか
まさか…手出してるとかじゃないですよね」
おーおー
ガキがいっちょまえに睨んでくるね
しかも俺と東の関係にヤキモチかよ
俺も一応先生なんだけどなぁ
伊藤「気になるか?」
「…別に、千菜に直接聞きます」
伊藤「東がお前に話すと思うか?」
「失礼しましたっ」
バタン…!と大きな音を立ててそいつは出ていった
くそガキ…いや、俺もか
わざわざ東を探しに来たあたり、面白半分で告白したわけじゃなさそうだしあの感じは本気なんだろうな
面白半分の告白、フラれてすぐ諦めてくれる相手なら楽だったんだろうが…
なんだか大変な事になりそうだな…