登校中
“キキーッドン”
鈍い音がして、隣にいたはずの志保が消えていた。下を見ると、血を流して動かない志保がいた。
「志保?!志保!目開けて!志保」
私は、混乱した。いつもそばにいたものが、傷ついていた事に。
(守れなかった)
私は、無力感に打ちひしがれた。
“ピーポーピーポー”
救急車が、志保を連れて行く。私は、泣いた。大きな声で。嗚咽が止まらない。泣いて、泣いて、眠りに落ちた。
私は、学校をやすんで病院へ行った。
「志保!」
急いで、志保の病室へ向かった。そこには、傷つき包帯が巻かれ姿が変わった志保の姿があった。
私は、絶望と共に、安心した。
(生きてた。生きてた!)
すると、偶然か神の導きか志保が目を覚ました。
「志保!良かったぁ」
私は、泣きながら志保に近ずいた。すると、志保から、思いの寄らない言葉が飛び出してきた。
「貴方、誰」
私は、その場で動けないままただ、ゆっくりと時間が過ぎた。