れいがわたしの顔を見て言う。「にんげんさんなら…めっちゃつよいはずなんですけどね〜」嘘、わたし人間じゃなかったの!?でも、そんな事が出来るのは人間じゃないかと思うんだけどね。
あの後、あおばが申し訳なさそうに来て、わたし
の病床に「皆伝記」という本を置いた。「よんでほしい。」あおばがそういうので、読んでみることにした。本の質は低く、かなり昔の物のようだ。そこには、この世界のこれまでの出来事が記されていた。前言われた修乱についても、この世界が滅亡しかけるときも…?なんだろう、それは。滅亡するときの前兆も書いてあった。
この国が滅亡するとき、“人間”が現れる。その人間は、最初は実に無力な存在だが、後に国を救う者となる。
この人間って…つまりわたし?これから強くなっていくのかな…?わたしには不安と興味が募った。あおばは、わたしの事をじっと見ていた。確かに、もしわたしがその人間に該当するなら、とても頼りない。わたしは、傷が完治したら、稽古を付けてもらうことに決めた。