テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
ランプの灯りが落ちたままの寝室。窓の外はもう朝の光が差し始めているのに、ベッドの中はまだ夜の余韻に包まれていた。シーツの中で互いに裸のまま抱き合い、汗と体温が混じり合った空気は濃密で、簡単に日常へ戻れそうにない。
ロシアはまだぼんやりした目でドイツの胸に顔を埋めていた。
首筋に鼻を押しつけ、吸い込むように呼吸している。まるで安心を確かめる犬のように。
ドイツ「……朝だぞ。起きろ」
低い声で促すが、その声音には怒りも苛立ちもなく、むしろ甘やかす色が滲んでいた。
ロシア「やだ……もう少し……」
子どもじみた声で呟くと、腕をぎゅっと回して離さない。
ドイツ「昨日あれだけ……飲んで、乱れて……まだ足りないのか?」
わざと耳元で低く囁く。
すると、ロシアの頬が赤く染まり、昨日の記憶が蘇ったのか喉を震わせた。
ロシア「っ……そんな言い方……するな……」
ドイツ「はは……犬みたいだな。血を欲しがって、声出して……」
その一言に、ロシアは一瞬固まり――次の瞬間、小さく「わん」と呟いた。
ドイツ「……ッ!? 可愛い……!」
理性が吹き飛びそうなほどの衝撃。抱きしめて頭を撫で、頬ずりするように声を漏らす。
ドイツ「お前……ほんと可愛すぎる……」
ロシアは顔を真っ赤にしながらも、なお胸に縋りついた。
⸻
やがて、抑えきれない欲がまた首をもたげる。
ロシアの牙がためらいなくドイツの首筋へと伸びた。
「……っ」
軽い痛みと同時に、血を吸われる感覚が広がる。
ロシア「は……っ、ん……っ……んぁ……」
裸のまま吸い付く彼の腰が無意識に揺れる。
その動きで下半身が触れ合い、擦れ合って、互いの熱が一層高まった。
ドイツ「……ロシア……それ以上……駄目だ」
言葉では制すが、背に添えた手はむしろ強く抱き寄せてしまう。
ロシア「……や……もっと……血……欲しい……」
切羽詰まった吐息で懇願しながら、腰を震わせる。
シーツの上で生々しく擦れる感覚に、声が漏れた。
ドイツ「っ……あ……もう……」
理性は溶け、ただ互いを貪り合うように深く抱き合った。
⸻
しばらくして落ち着きを取り戻すと、ロシアはシーツに身を包んで立ち上がった。
ロシア「……服、取りに戻る」
短く告げ、部屋を出て行く。
ドイツはベッドに残され、一人になった途端、不安が胸を掠めた。
――もしあいつが、この背徳に怯えて俺から離れていくとしたら。
昨夜も今朝も、狂ったように血を求めた。そんな自分に嫌気がさして逃げるのではないか、と。
だが数分後、ロシアは服を抱えて戻ってきた。何もなかったように笑って。
その笑顔を見て、ドイツは胸の奥で固く決意する。
(……絶対に、離さない)
⸻
二人並んで会社へ向かう。
朝の空気は清々しいはずなのに、互いの身体に残る痕跡が昨夜を思い出させて、妙に甘い緊張を孕んでいた。
会議室に入ると、各国がすでに席についていた。
ドイツはいつも通り冷静に振る舞おうとしたが、隣に座るロシアの視線が熱を帯びているのに気づいてしまう。
ロシア「……(血……欲しい)」
無言の圧。視線だけで訴えてくる。
ドイツ「(ここは会議中だぞ……!)」
必死に堪えるが、ロシアはさらに椅子を寄せ、袖を引いた。
堪えきれず、ドイツは彼を連れて席を立つ。
人気のない倉庫へ入ると、ロシアは我慢できない様子で首筋に噛みついた。
ロシア「っ……ん、はぁ……っ……あ……」
熱い吐息と共に血を吸い、腰を押し付けるように震わせる。
裸ではないのに、昨夜の光景が蘇り、ドイツも息を乱した。
ドイツ「……はぁ……っ……もう……お前、ここで……」
ロシア「ん……っ……だって……欲しいんだ……」
乱れた呼吸を重ね合いながら、背徳の数分が過ぎる。
⸻
倉庫を出たロシアは、まるで何事もなかったかのようにポーカーフェイスを取り戻していた。
周囲の国々に普通に話しかけ、淡々と応対している。
その姿を見て、ドイツの胸に嫉妬が燃え上がる。
さっきまで自分に甘え、声を洩らしていたのに……他人には涼しい顔を見せる。
(……俺だけに見せろ。俺だけに、甘えろ)
抑えきれない独占欲が唇を震わせた。
会議後、廊下で二人きりになった瞬間、ドイツは彼を壁際に押さえ込んだ。
ドイツ「ロシア……一緒に住もう」
低く、しかし抗えない強さを持った声。
ロシア「……っ」
驚いた瞳が揺れ、やがて赤く染まる。
ロシア「……責任、とれよ」
袖を掴み、小さく呟いた。
次の瞬間――彼は犬のように頬を擦り寄せ、囁いた。
ロシア「……わん」
ドイツ「……ッ!!もう絶対離さない」
ロシア「ドイツは、俺の”わん”に弱いな」
ドイツ「うるさい」
嫉妬も不安もすべて、甘さに溶かされていく。
彼だけが知る犬のようなロシア。
その背徳も依存も、すべて受け入れながら――二人はさらに深く繋がっていった。
甘々な、ドイロシはえrいぞ
ではまた!
コメント
5件
最初の「わん」も十分破壊力強かったけど…2回目となるともう…ガチであざといじゃん…!!! えぇ???、可愛すぎますってぇ…
仰げば尊し 喘げば尊死((() 「わん」って、、、「わん」って、、、!破壊力、、、!!