テラーノベル
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朝の光がカーテンの隙間から差し込み、白いシーツに映える。同居して、もう一週間が経っていた。
俺は目を覚ました瞬間、自分の胸にすっぽりと収まっているロシアの存在を確認した。
ロシア「……んぅ……わん……」
寝ぼけ声で、犬のような鳴き声を漏らす。すっかり口癖になってしまったその「わん」が、可愛くてたまらない。
俺の腕に絡みついて、まるで子どものように甘えるロシア。
ドイツ「おい、朝から犬か」
ロシア「ん……犬だもん。お前の犬……」
ドイツ「はぁ……かわいすぎてどうにかなりそうだ」
この歳になっても”もん”を使う可愛くて、大きい犬。 俺は苦笑しつつも、喉を鳴らしそうになるのを堪える。理性を試されるような毎日だ。
ロシアは裸のまま、俺の胸に顔を擦りつけてくる。昨夜の余韻がまだ残っているのだろう。
ロシア「……昨日の、気持ちよかった……」
耳元で囁くように言うから、思わず俺の心臓が跳ねる。
ドイツ「何を思い出してるんだ。顔が赤いぞ」
ロシア「お前が……強く抱いてくれたこと。忘れないから……」
ドイツ「……っ……朝からそういうことを思い出させるな」
わざとロシアの耳を甘く噛むと、身体を震わせて「ひゃっ……!」と声を上げた。
まるで小動物だ。
ドイツ「ほんと……犬だな、お前は」
ロシア「わんっ」
俺がからかうと、迷いなく返事する。
その素直さに胸が焼けるように熱くなり、俺は思わず笑った。
ドイツ「っ……お前……かわいい……!」
ロシア「えへへ……撫でて」
俺は首筋に軽く唇を落とす。そこには昨夜の名残の跡がくっきりと残っている。
自分が刻んだ証。独占の痕跡。
ロシア「……飲みたい」
ロシアが呟いた。
ドイツ「朝からか」
ロシア「お前の血……ないと、落ち着かない……」
結局俺は抵抗できない。首を差し出すと、ロシアは小さな子どもが甘えるように噛みついてきた。
チクリとした痛みと同時に、熱い吐息と湿った舌の感触。
ロシア「んっ……はぁ……ん……」
飲みながら喘ぐのは、もう癖になっている。
裸の身体を押し付けられて、腰が無意識に揺れる。その動きが擦れ合いを生み、俺も堪えきれずに息を詰めた。
「……っ……ロシア……!」
「ん、んんっ……もっと……」
たまらずロシアを押し倒す。
白いシーツの上、頬を赤くして俺を見上げる姿は、完全に堕ちた犬だ。
⸻
昼前になって、ようやく俺たちは外出の支度をした。
今日は一緒にモールへ買い物に行く約束をしていた。
ロシア「ドイツ、手ぇ……」
ドイツ「子どもか」
ロシア「わん……」
手を差し出す仕草が可愛すぎて、結局つなぐ。
俺の隣で小さく「わん」と呟きながら歩くロシアに、周囲の視線が少し集まる。だが、気にしない。
モールに着くと、ロシアは目を輝かせて服を見て回る。
普段は冷徹な顔をしている男が、今は犬のように俺にまとわりつきながら「これ似合う?」「こっちは?」と無邪気に聞いてくる。
ドイツ「試着してみろ」
ロシア「一緒に来て」
ドイツ「は? 試着室にか?」
ロシア「わん」
結局、狭い試着室に二人で入り込む羽目になった。
ロシアが着替えようと服を脱ぎかけた瞬間、俺は理性を失いそうになった。
ロシア「……そんなに、見るな……」
ドイツ「いや、見るなってほうが無理だ」
背後から抱きしめると、ロシアは小さく「ひゃんっ……」と声を漏らす。
こんな狭い空間で、甘い吐息を聞かされたら……もう我慢できなくなる。
ロシア「あとで……帰ったら続きして」
ドイツ「……約束だぞ」
どうにか理性を繋ぎ止め、試着室を後にした。
フードコートでも、ロシアは俺にべったりだ。
「食べさせて」などと言い出して、犬のように口を開ける。
仕方なくスプーンで食べさせると、嬉しそうに尻尾でも振りそうな笑顔を浮かべた。
⸻
帰宅後。
ソファに腰掛けると、ロシアが当然のように膝に頭を乗せてくる。
ドイツ「今日は楽しかったか?」
ロシア「ん……ドイツと一緒なら、なんでも楽しい」
ドイツ「……俺もだ」
静かに囁くと、ロシアは顔を赤らめて「もっと甘やかして」と呟いた。
そして――結局そのままベッドに雪崩れ込む。
裸の身体で俺の首に噛みつき、血を啜りながら腰を震わせるロシア。
ロシア「んっ……はぁ……ん……」
その声に煽られて、俺も限界を超える。
ドイツ「……もう我慢できない」
ロシア「ん、来て……ドイツ……!」
互いに溺れ合う。
そして、お互いに我慢を忘れた。
なんか、他の小説では攻めに回る国が受けになるのってうぇろいよね。あと、最終回どうしよ。
ではまた!
コメント
2件
相変わらずの破壊力。「わん」。 私がその場にいたらドイロシ尾行しちゃうね((逮捕