その巻が完成した場合は、題名の横に「改」をつけます。
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うっ……。
頭がとてつもなく痛い。
体を起こすと、ものすごく体がだるい。
ここは、どこだ?もう、ポータルから元の世界に帰ってきたのか?
ふと右を見ると、そこにはフォティが、俺が寝ていたベッドにもたれかかって寝ていた。
そしてそのフォティの左手は、俺の右手を握りしめていた。
いや、突然すぎてもう頭が回らない。
その後一時間近くベッドに座って体のだるさが消えた頃…・。
「うーん…」
と呻きながらフォティが目を覚ました。
そして俺を一目見ると、二回ほど目をこすり、俺に抱きついてきた。
なんかこんな構図、前にもあったような…。
ただ今回違うところは、俺もフォティを抱きしめ返している、ということだ。
「リード、良かった…、このまま目、覚まさないかと思った…。」
フォティが切れ切れに言っていることを聞き取ると、フォティはずっと俺の側にいて、疲労で倒れてしまった俺を看病してくれたらしい。
しばらく俺がフォティの頭を撫でていると、少し落ち着いたのか深呼吸を数回して、はっと気づいたような顔をした。
「あ、忘れてた、リードが目を覚ましたらすぐに伝えろってリグさんに言われてるんだった。ちょっと呼んでくる!」
急いでリグに声をかけようと扉に手をかけたフォティに、俺は声をかけた。
「フォティ、看病してくれてありがとな。」
「ううん、お礼なんていらないよ。だって仲間だし、それに友達だもん。」
にこっとフォティは笑うと、リグ達を呼ぶために扉の外に出た。
まさか、最後の最後にみんなに迷惑をかけるなんて、ほんと、俺ってやつは…。
その後部屋に飛び込んできたリグたちに話を聞くと、俺が灰燼闇影師シルバーヴィールを倒した後、すぐにポータルが現れたそうだ。ちなみに、灰燼闇影師シルバーヴィールが誘拐犯だったという証拠はリイナが持っているらしい。
ポータルをくぐった後すぐにリイナは召喚魔法でその空間にワープゲートを設置したらしい。
というわけで、もうもとからあったポータルは消えてしまったが、そのワープゲートが存在する限りその証拠となる空間は残り続けるらしい。
そうして俺たちに、普通の日常が戻ってきた…と思ったら大間違い。
ふと俺が窓の外を見ると、俺は目撃してしまった。
虎のような毛に覆われた右足が、スーッと空を横切っていったのを。
あ、やべ、邪神フォルグのこと、すっかり忘れてた!
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