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その頃、華は一人で休憩室の窓辺に座っていた。
外はすでに夜の気配が漂い始め、街の灯りがちらちらと瞬いている。
(……律さん、今ごろ美咲さんと話してるのかな)
胸の奥がずきりと痛む。
考えまいとしても、どうしても想像してしまう。
二人が並んで笑っている姿、肩を寄せ合う姿――。
「……っ、やめてよ、そんなの」
思わず小さく声が漏れ、両手で顔を覆った。
(どうしてこんなに苦しいの。嫉妬なんか、したくないのに……)
頬に熱がこもり、目頭がじんわりと熱くなる。
胸に溢れる感情を持て余し、華はただ膝を抱きしめた。