/s/[storyId]/_components/heading/assets/back_arrow_icon.4081080bcaba67b8.svg){kind=icon}
/s/[storyId]/_containers/report-container/assets/more-icon.20cfac1b79e24f56.svg){kind=icon}
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
タイトル、作家名、タグで検索
ストーリーを書く
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい！がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう！
どちらからともなく、貪るようにキスをした。激しく何度も唇を重ねた。
千紘の指の動きに合わせて凪は悶える。
「はっ、はっ……千紘っ」
頭がぼーっとして、目の前の快感に縋る凪は、無意識に千紘の名前を呼ぶ。普段の千紘なら、それに喜悦してニヤニヤと口元が緩むが、そんな余裕もないほどに噛み付くように首筋に歯を立てた。
「んぁっ、あっ……もっ……と、はぁ……はぁ、千紘っ、早くっ」
「ん……凪、挿れたい。いい？」
凪からのおねだりを待つつもりが、先に欲に負けたのは千紘の方だった。名前を呼ばれて求められて、引き寄せられてキスまでされたらもう我慢などできるはずがなかった。
余裕なんてものはどこかに捨ててきた。自分の欲望よりも、凪の気持ちを優先して気持ちよくさせてあげたい。そんな与えるばかりの愛情を思い描いていたのに、今では凪と共に同じだけ気持ちよくなりたいと思うようになっていた。
どちらがどれだけ、よりもお互いが同じ方向を向いて、平等に求め合いたいと思ったのだ。
「んっ、早くっ……挿れてっ、も、我慢できなっ……」
はあはあと荒い呼吸と、首筋を伝う汗。それだけで凪の限界が見えた。遂に凪さえも千紘との繋がりを求めた。その先になにがあるのか、そんなことを考えるまでもなく、ただただ千紘を求めるのに必死だった。
GOサインをもらった千紘は、勢いよく指を引き抜くと、そのままの指先で自身の猛々しい竿を持ち、凪の後口に当てがった。
ピッタリと先を密着させれば、パクパクと粘膜が動いているのさえ感じ取れた。
「挿れるよ……はぁ……はぁ……」
千紘は舌なめずりをすると、息を吐き出しながら低音で囁いた。一度挿入しているはずなのに、まるで初めて受け入れてもらえるような感覚だった。
もとい、同意を得たのはこれが初めてなのだから、その感覚は必然であった。
千紘は、気持ちを逸らせながらもゆっくりと身を沈めていった。せめて痛みがないようにと思いながら。
けれど凪の後口は、思っていたよりも体勢が整っていたようで、初めて挿入した時に比べていくらか楽に千紘を受け入れた。
徐々に奥へと進む感覚を得た凪は、カッと目を見開いて圧迫感に耐える。一瞬呼吸することを忘れそうになるほど、体の中がいっぱいになった。
腹部を押上げられ、腰から背中にかけても重力がかかる。千紘の全てを全身で感じ、凪はあえてはぁーっと大きく息を吐きながら、力を抜いた。
普段自分が挿入する際に、脱力を促すことを本能的に思い出したのだ。その方が体が楽だということを知っている。ふるふると小刻みに唇が震える。カタカタと上下の歯列が当たって音を立てる。
千紘はそんな凪の様子に気付くと、優しく髪を撫でながら「上手だよ……」と告げた。
その声があまりにも甘く儚くて、凪は胸の奥でトクンと優しい音が鳴った気がした。初めて母親に褒められた時のような感覚に陥ったのだ。
しかし、そんな穏やかな時間も直ぐに違う感覚に上書きされる。擦られる度に大きな熱と快感がやってきて、少し上下に突き上げられただけで、凪は自分の腹目掛けて迸る液を放った。
「っ……」
凪は、自分でも驚いたように瞳を揺らした。焦点が定まらないほど、狼狽えた。これで2回目。数える余裕などまるでないが、これで終わりにする気もない。
それは千紘も同じことで、上から見下ろす彼は、そんなことなど全く気にしない様子で打ち付ける腰のスピードを速めた。
「はぁっ……！」
髪が擦れるほど背中を仰け反らした凪は、必死に千紘の腕を掴んだ。一度でも絶頂を迎えたら、一旦静止するものだと思っていた。
それが、凪の絶頂に気付いていないかのような千紘の行動に驚くしかなかったのだ。
凪に恐怖はなかった。ただ、驚いている内にどんどん快感に飲まれ、知らず知らずの内に耽溺した。
それは千紘も同じだった。獣のように貪り合い、何度も体を重ねた。行為は初めて凪を抱いた時と変わらないのに、首に回された手と時折腰の辺りをガッチリ足でホールドする凪の行動があの時とはまるで違った。
一頻り欲を吐き出し、すっかり空っぽになると、2人両手を伸ばして仰向けで寝転んだ。動と静。瞬きも忘れるほどに同時にやってきた賢者タイムである。
気力も性欲も失い、ただただ気怠い時間が流れる。何もしたくなくて、何も考えたくなかった。
満たされたはずなのに、体は放っておいてほしいと言わんばかりに全く力が入らなかった。
お互い10分ほど黙ったままだった。ついさっきまで、凪の喘ぎ声が部屋を揺らし、千紘の荒い息遣いが熱気を高めていたというのに。
「……満足した？」
先に口を開いたのは千紘だった。凪はぼーっとしながら、千紘の言葉を受け取った。内容を理解するのに十数秒要した。
「あー……多分」
「なに、多分って」
「わかんね。体、ヤバい……」
「俺も。体力全部持ってかれた」
「あー、それだわ」
凪が言いたかったことが千紘の一言でピンときて、虚ろな目で天井を見ながら呟いた。暖色の蛍光のせいで、天井の壁紙の模様まではわからないが、ぼんやりと見える微かな凹凸を目で追った。
「凪、もっとって言ってたね」
「覚えてない」
「嘘だね。俺のこと求めてた」
「勘違いだろ」
「勘違いなんかするわけない。嫌がることはしないって約束した」
「……お前、途中から欲に負けたろ」
「凪こそ。俺のこと嫌いなはずなのに俺を性の捌け口にした」
2人仰向けのまま、視線だけを横に向けた。その視線がかち合うと、お互いバツが悪そうに直ぐに天井に視線を戻した。
/s/[storyId]/_containers/next-in-series-container/next-in-series/assets/list-icon.c10ab777f3210550.svg){kind=icon}
作品ページ