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のんのん
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「え·····オレが、ですか? 他にも生徒会役員はいるのに、なんで·····」
「私は全体の管理で手いっぱいだし。他の子たちもなんだかんだ、すでに頼み事しちゃってて。何より会長がね、莉犬くんが加入したらきっと上手くいくんじゃないかって」
「会長が·····?」
莉犬はつぶやいて、生徒会室に置かれた会長椅子をまじまじと見つめた。
背もたれが厚手のクッションに覆われた、座り心地のよさそうな大きな椅子だ。
まるで王様が座る玉座のようだが、莉犬はこの椅子に誰かが座っている光景を、いまだに一度も見たことがない。
「そもそもオレを生徒会に推薦したのも、会長なんですよね?」
「そうだよ」
「でもオレ、いまだに会長の顔も見たことないんですけど。オリンピックの日本代表に選ばれたとか、自宅でキリンを飼ってるとか、とんでもない噂だけは聞きますが·····」
この学校に転入してきて、生徒会に入ることになった時から、ずっと気になっていた。
自分を生徒会に推薦したという人物は、一体どんな人なのか。
なぜ彼は、面識のない自分を推薦したのか。
訳がわからない、という顔をする莉犬を見て、副会長はふふっと笑みを漏らした。
「なかなか人前に出ないんだよね。恥ずかしがり屋さんなのかな。でも、私も会長と同意見。莉犬くんが引き受けてくれたら嬉しいんだけど」
「でも、オレには·····」
荷が重い、と言いかけて、莉犬は迷った。
紅茶のティーカップを見下ろし、水面に映った自分と目を合わせる。
せっかく会長や副会長がオレに期待してくれているのなら、その気持ちを裏切りたくない。
それにーここ最近、莉犬は少しだけ閉塞感を覚えていた。
クラスのみんなと仲が悪い訳ではないけれど、なんとなく、どこにも自分の居場所がないような気がする。
夢中になれるものも特になく、ただ毎日を静かにやり過ごしているような感覚をがあった。
コメント
1件
うわ、会長の存在めっちゃ気になる!「オリンピック代表で自宅でキリン飼ってる」とか噂だけで笑っちゃったけど、それでいて全然顔出さないって…何者なんだろ。莉犬くんが「居場所がない」って感じてるところ、なんかすごく共感しちゃったな。副会長が「あなたなら上手くいく」って言ってくれた場面、じんわり温かくて好き。この先、会長との対面とか莉犬くんがどう変わっていくのか、続き読みたすぎる🔥