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とある洞窟。
「ナオトさん、ここに『誕生石』たちがいるんですか?」
「チエミ、俺のこと疑ってるのか?」
「いえ、別に。ただ、急に呼び出すのは酷いなーと思いまして」
「急ではないにゃー。でも、さすがに強引すぎたにゃー。ごめんにゃー」
洞窟の奥から現れたのは体が鉱物でできている猫のような生き物だった。
「お前か? 俺を呼んだのは」
「呼んだのは私だけじゃないにゃー。他にも何匹かいるにゃー」
ほう、何匹かいるのか。でも、数は教えてくれないんだな。
「そうか。で? お前はいったい何なんだ?」
「私の名前はアクアマリンクス。アクアマリンでできているオオヤマネコだにゃー」
「そうか。だから、さっきからにゃーにゃー言ってるのか」
「そういうことだにゃー」
「えーっと、なんか試練があるんだろ? やるならさっさとしてくれ」
「分かったにゃー。じゃあ、ちょっと相棒を呼んでくるにゃー」
「相棒?」
「私は三月の誕生石だにゃー。つまり、そういうことだにゃー」
「あー、なるほど、そういうことか」
「あー、眠い。さっさと終わらせたいにゃー」
アクアマリンクスはそう言いながら洞窟の奥へ向かった。どうやらもうすぐ試練が始まるようだ。はぁ……今頃ミノリ(吸血鬼)怒ってるだろうなー。