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絶対辰哉
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今、何が起こってるかと言いますと、
自分の身が再びピンチに陥ってる気がしてます
背中に壁
目の前には、めめの顔
オレの左右にはこいつの腕があって、完全に逃げ場なし
所謂、壁ドン状態
『・・・まだ、待たないとダメ?』
「う・・・」
真剣な顔で、めめがオレに迫ってくる
すごく悪いとは思ってるんだよ
でもな、もう自分でもわかってない
今日が山場じゃないかと思ってる
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あのキス事件から、オレがめめに対して変に意識しすぎてしまって、距離が近くなったりする度に挙動不振になってしまってた
あいつの行動一つ一つが気になって、たまに目があったりすると避けたりして
仕事上はなんとか上手く誤魔化してるつもりなんだけど、めめからの不満げなオーラを感じまくってる
それが余計に気まずくなって「本気でキスできるまで、待って」を、実行しにくくなってしまった
気づけば、3ヶ月・・・
オレ、たぶんもう、めめに堕ちてる
もうめめだって、この態度でわかってると思う
それを知った上で、オレからキスするのを待ってる
チャンスは何度だってあった
本気のキスをするのに、あの事件直後は時間かからないと思ってたんだ
自分でもあまりにものヘタレ具合に呆れてしまう
めめに愛想尽かされてもおかしくはない
もうここらでケリをつけなくちゃ・・・と考えてたら、めめからのお誘いが来た
『・・・夜、時間ある?』
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めめの家に足を踏み入れた瞬間、壁ドン
夜なんだから近所迷惑だぞ、お前・・・、なんて冗談を言える余裕なんてなくて
『・・・まだ、待たないとダメ?』
「う・・・」
わかってる
わかってます
めめが何を待ってるか
ですよね
そうですよね
オレ、こういうの慣れてないんだよ
お前じゃないんだから
どう踏み込んでいいのかわからないまま、時は流れちゃって
普通、3ヶ月も待たないよな
よく耐えたな、お前・・・
頭なでなでしてやりたいよ、ホント
真剣な目をしてる相手を目の前にしてるのに、なぜか頭が冷静になってて余計な思考回路が回りだす
口に出したら殴られるな、こりゃ
『ねぇ、あれからなんで俺のこと、ちゃんと見てれくないの?』
「それは・・・」
言えない
まともに顔を合わすと、意識するからだなんて
後輩が歌ってる初恋ラブソングがお似合いだよ、今のオレ
『・・・俺のこと、もう本気じゃなくなってきた?』
「ち、違うっ、そうじゃなくて!」
『じゃあ、なんで?』
「え、えっと・・・あの・・・」
言葉がうまく繋がらない
今、こうやって至近距離で顔を合わせてるけど、目を逸らしたくてしょうがない
でも、めめの視線がそれを許してくれない
『・・・わかってると思うけど』
「な、何を・・・?」
『俺は佐久間くんが好き』
「う、うん・・・」
『今だって、このままキスしたいし、なんならその先だってしたい』
「うぇええぇぇえええ!?」
キスの先って・・・
あ、あれだよな
そういうことだよな・・・?
なんでこんなこと、さらっと言えるんだよ、お前は!?
「め、め、め、め、めめ、め・・・」
『この3ヶ月、佐久間くんが俺に本気になってもらおうと思って頑張ってきたつもりなんだけど』
「めめ・・・」
『ずっと待ってるけど、あれから佐久間くんはぎこちないし』
「ご、ごめん・・・」
『ちゃんと見てよ、俺のこと』
怒気はないけど重い声色で呟いて、オレの頬に触れてくる
その手は声とは裏腹に、優しくて心地いい
『さすがにもう、俺に幻滅してきたんじゃないかって・・・』
「違うっ!!そんなことない!!!」
なんでそっちの方向に思うんだよ!?
すっげぇ勘違いしてないか!?
なんで悪い方向へ考えが一直線に行っちゃうんだよ・・・
『最初のきっかけがアレだから、強引すぎたとは思ってるんだけど』
「め、めめ、ちょっと話聞けって!」
『今思えば、無理やり俺のことを好きになってもらうのは違う気もしてきてて』
「おい!!!だから、違うんだってば!!!」
どうやったら、めめにオレの気持ちが伝わるんだろう・・・?
いや、
曖昧な状態で、めめのことを避けていたオレがどう考えても悪い
“本気になるまで待って”っていう言葉で、めめを縛り付けていたのはオレじゃねぇか・・・
ダメだ
もうホントに
オレから、めめが離れちゃう
・・・嫌だ
それだけは嫌だ!!!
ドンっ
『・・・・・・っつ!?』
めめの身体を後ろの壁に押し返して、オレは真剣に言った
「・・・っ・・・きだよ」
『えっ・・・?』
「お、お前が好きだって言ってんだよ!!・・・ホントは気づいてたんだろ、もう!」
『ちょっ、ちょっと待って、佐久間くん・・・』
半ばヤケクソで言ってみた
よくわからないけど、なんだか悔しい
ずっと押さえ込んでた感情が、溢れるようにして涙に変わっていくのがわかる
「だから、お前だけが好きだって、言ってんじゃねえよ・・・っ!!」
『落ち着いて!!、・・・ってか、なんで佐久間くんがキレてるんだよ!?』
「わかんねぇよ・・・」
オレの言葉を聞いてなかったのに、落ち着いてなんて言われたくねー・・・
目に溜まった涙が頬を伝って、床にポタポタ落ちていった
こんな不細工な顔、めめに見せてるのも悔しいけど、もうそんなこと気にしてられない
「やってやるよ・・・」
『え・・・』
めめを壁に押し付けたまま、襟首を掴んで顔を引き寄せる
「・・・オレの本気のキス、ちゃんと全部受け取れよ!!!」
『さくっ・・・っつ・・・!!!』
めめの言葉を塞ぐようにして、唇を押しつけた
突然すぎるオレの行動に、さすがにめめも驚いてる
少し抵抗するように顔を離そうとしてきたけど、壁とオレに挟み込むようにして逃げ場をなくしてやった
「ん・・くぅ・っっ・・・」
『っ・・・・・・』
重ねた唇の隙間から舌をゆっくり差し込んでみると、めめは静かにそれを受け止めるように絡め取り始めた
「ぁ・・・っう・・・」
『・・・・・・っは・・・』
貪るようにキスをしながら、めめの首に手を回して自分の体を密着させると、めめもオレの背中と腰に手を回して離れないように抱きしめてきた
舌が絡み合って自分の舌がどれなのか、だんだんわからなくなってくる
夢中でキスをしていると、急にめめの身体が落ちるように下がって、それにつられるようにオレもしゃがみ込むように床に落ちた
「う・・・、ぅっ、あ・・・っ」
『・・・・・・もぅ・・・ちょっ、と・・・っ』
オレから仕掛けたキスが、いつの間にかこいつのペースに巻き込まれて、完全に主導権を持っていかれた
だんだんお互いに苦しくなってきて、ようやく唇が離れる
「めっ・・・め、め・・・」
めめはどこか優しく切なくて、でもまだ不満気に焦るような表情をしながら、抱きしめる腕に力がこもっていた
『・・・ねぇ、佐久間くん。せっかくだからもう少し味わいたいんだけど』
「え・・・??」
俺は料理か?
まだ足りないのかよ?
なんて思ってたら、オレの目線はいきなり宙を舞った
コメント
1件
うわ……めっちゃドキドキした……!壁ドンからの迫るめめ、それに耐えきれずに溜め込んだ気持ちが溢れて、逆に押し返して自分からキスするところ、めちゃくちゃ良かったです……!「ちゃんと全部受け取れよ」って、もう完全に覚悟決めた感じが伝わってきて、胸が熱くなりました。めめが不満そうでありながらも優しく抱きしめ返す描写も、二人の関係性がちゃんと感じられてすごく好きです。続き、すごく気になります!😭