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あっと視点
その後、ころんさんにフルートについて教えてもらった。ころんさんの教え方がよかったからか、大体の知識ややり方は身についた。
「みんな〜!これから合わせるよ〜!」
とあっきぃが部員に呼びかけると部員全員がはいと息を合わせて言っていた。凄いと感心してしまった。
「吹奏楽部、どうだった?」
とあっきぃに聞かれたので
「みんなで合わせているところ、一つの曲になっていて、凄いなと感心してしまいました」
と俺が答えると
「えっと…、俺、小さい頃、ピアノやってたんですけど、伴奏者、相当練習したんだなぁと俺も感心してました」
とちぐが答えた。その後、他の体験入部者も次々と答えていった。意外としっかりしてるもんだなと感心していた。
「んじゃあ、これで今日は部活終わり!体験入部、有り難うね〜!」
「い、いえいえ。こちらこそ、有り難うございました」
「いい子だね〜ちょっと残ってもらえる?」
「?はい」
な、何か嫌な予感が…
「勿論、あっともね?」
「分かっていますよ〜」
うん、多分、ちぐについてだろうな…変にあっきぃ、鋭いし。
音楽室に俺とちぐ、そして、あっきぃがいる。ちぐは、何を話されるのか、勿論分かっていないと思うが、その様子が目に見える。まあ、話す内容は…
「んで、お二人さん、付き合ってるの?」
やっぱり
「っえっ…?」
俺すら初めて見るちぐの反応。やはり、あっきぃの”俺の兄の婚約者”だと思ってみているので、混乱を招いているだろう。
というか、あっきぃは恋愛の噂話には敏感なので、俺達が付き合ってると言う噂を知っているのも頷ける。
「付き合ってないよ(笑)」
「え〜?本当に〜?」
「本当だってば」
「そっかぁ…」
なんとか、あっきぃに真実を伝えることが出来た。あっきぃだったら、噂を信じてそうで怖いからな…
…と言うか、これ、ちぐいる必要あるのだろうか?聞いてみるか…
「あっきぃ?何でここにちぐも居ないと駄目何だ?」
「ん〜ここからは女子会を開きたくて〜」
「それ、俺必要ある?」
「いや、あっとはさっきのこと聞きたかっただけだから」
「なるほどね…」
それだけなら、よかった。もしかしたら、女子会に参加するかもしれなかった。
「もしかして、あっとも女子会、参加したいの?」
「したくない」
「そう言うと思ったよ〜、まあ、帰りな」
「うん、じゃあね、ちぐ」
「えっ…?ちょ…」
その最後のちぐの困っているような声を聞き、俺は帰った。