コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
「家まで送るわ。」
再びタクシーに乗り、舞衣の自宅へ。
「ありがとう。何でこんなに痛むの…。」
「打ち所、悪かったか??」
「かなぁ。とにかく必死だったから。」
タクシーを降りて、肩をかりてマンションに入る。
「せっかくだから、上がっていってよ。」「い、いや悪ぃよ。」
「ほんとはあの後、お茶したかったんだ。ゲームもいっぱいあるし…ね??」
と玄関の鍵を開け、一緒に入る。
「(マジか。言われるがまま入ってしまった。)」
「服汚れちゃったから、着替えてくるね。ソファー座って待ってて。」
「おう。」
リビングに鎮座するバイクに圧倒されながら待つことに。
「何飲む??」
壁を伝い、部屋着姿の舞衣がキッチンに立つ。
「オレも手伝うよ。」
とキッチンに行くと。
「鋼、その傷痕…。」
半袖から覗く腕には痣などの傷痕が。
「腕だけじゃないよ。もう全身傷だらけ。」
「クラッシュした時の…??」
「そう。レースって速いだけじゃダメなの。相手の間合いみて追い抜いたり、駆け引きも大事なの。コーナーをどれくらいのスピードで曲がれば良いかとか展開の読みも大事。だから、練習で失敗してクラッシュして、教官に怒られる。がほぼ毎日ね。」
「あのレースの走りからは、想像もしなかった。」
「練習があるからこそ、あの走りができる。」
お湯が沸いたので、2人分のコーヒーを淹れる。切島はそれを持ちテーブルに置く。
「ゲーム何する??◯ウルキャリバーとかどう??」
「鋼、あのさ。」
「んー??」
ゲーム機の電源を入れて振り返る。
「忘れないうちにこれを…。」
とあの時買ったループタイを渡す。
「ありがとう!!いいの??もらって…。」
「良いんだ。初めて会ったときから着けてるのが印象に残ってて、綺麗だなって。」
「ありがとう。嬉しい。」
さっそく着けて、微笑む舞衣。
「鋼のこと…好きです。」
突然の告白に目を丸くする舞衣。が。
「私もね、告白しようと思ってたの。ちょっとしか会ってないのに、なんか、ずっと前から一緒にいるような、そんな気持ちになるの。切島君と居るの。」
切島も驚き、思わず言葉に詰まる。鼓動が徐々に早くなり、気がつくと手は舞衣の頬に添えてあり。
「悪ぃ、つい…。」
引っ込めようとした手を、舞衣は握った。
「大きいね。」
と手を合わせる。切島は指を絡ませ、舞衣を抱き寄せた。
「キスして…??」
「ん…。」
「もっと…。」
「これ以上したら止められなくなる…。」
「良いの。切島君になら何されてもいい。」
「なるべく優しくする…。」
舞衣をソファーに押し倒す。少しずつ服を脱がしていくと舞衣の身体の傷痕があらわになっていく。華やかなレースの裏での血の滲む努力。思わず その身体を貪れば、舞衣から漏れる甘い声。
「切島君、のも気持ちよくしてあげる…。」
紅潮した顔で言われ、鼓動が高鳴る。舞衣も劣らず切島の身体を欲する。
「外に出すから。」
とゆっくり挿れれば、初めての感覚に顔を歪める舞衣。
「キスして…。」
せがまれるままキスすると、舞衣の身体の硬直がほどけて、中が締まる。
「出すぞ…。」
切島は、快感に顔を歪め出しきった。2人息を整えながら。
「ゲーム…する??」
「するか。」
初めてのことに照れながら、衣服を整え、残りの1日を過ごした2人だった。