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穏やかな空気の流れる、広い楽屋。
そこには、今を駆けるトップアイドル、Snow Manのメンバーが集まっていた。
他愛のない馬鹿話をしながら、ゆっくりと休憩時間が終わるのを待つ。
すると、連日の疲れが溜まっていたのか、渡辺がこてん、と椅子にもたれて眠ってしまった。
一同は疲れてんだな、と優しく見守る。
だが、しばらくして休憩時間の終わりが近づくにも関わらず、渡辺は一向に目を覚ます気配がない。
それどころか、他のメンバーも1人、2人と次々に眠ってしまうのだ。
残った佐久間と目黒は、流石にこれはおかしい、と異変に気付き、眠っている皆を起こそうとした。
🩷なあ、これやばくね?みんな全然起きねぇぞ…
🖤普段寝落ちしないような人まで寝てるし、なんかあったのかな。
佐久間の返事がない。
🖤あれ?佐久間くん?
🩷…やべぇ、俺も眠く…
佐久間は気を失い、その場で倒れてしまった。
ひとり残された目黒は狼狽える。
🖤え!?佐久間くん!!なんでっ、どうなってんだよ、これ…!
?? まだ起きてたんだ。
🖤!?!
後ろからくぐもった男の声が聞こえ、目黒は振り返る。
そこにはよく見慣れた、あるメンバーの姿があった。
?? ごめんね。少し眠っててもらう。
ハンカチで口を塞がれ、目黒の意識は次第に遠退いていった。
🖤っ…まっ、て…
目黒は膝から崩れ落ちる。他7人は、依然として気を失ったままだ。
楽屋の外では忙しなく収録の準備が進み、誰も部屋の中の異変に気づかない。
ひとり佇む影は、倒れている他のメンバーの姿を見渡すと、不敵に笑った。