コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
『…』
朝の挨拶もできないのか。
そう思われると思う,でも私は話すのが苦手
ずっとずっと人と目を合わせるのが苦手だった
朝食は朝の8時
でも私は7時
他の人たちと時間帯が被らないようにご飯の時間は調整してもらっている。
『あの,ご飯…とっても美味しかったです』
「そう言っていただけて幸いです!」
じゃあ,と言って食堂を後にする。
シェフの人たちとは,頑張って話せてはいるが
やはり目を合わせるのは苦手だ
顔を向けられない,
『…寝癖よし,匂いよし,服装よし!』
腐っても幹部
国の位は2番目に偉い
みんなの模範となるように,軍服はしっかり着ないと。
誰も私のことを見ていないとはいえ
流石に,スカートは恥ずかしい。
幹部入りした日に『女子といえばスカート』ということで,私の軍服だけスカートになったらしい。
こちらの意見も聞いて欲しいものだ。
聞かれても,発言できないケド…
拷問官と言われても,自分はあまり実感がない
8年近くこの仕事についてはいるが,
知識はないし,力もない。
「習うより慣れろ」と,よく言うように
経験なのだろうか?
『よくわかんない』
『おはようございます』
そう言い,拷問室へ入る。
この国の拷問官は私,ただ1人だけ。
他の人に,この苦しみは味わってほしくない。
後継は欲しいと思う。
だけど耐えられる人がいない。
人を傷つける,痛めつけると言う行為と
罵声を浴びせられると言う苦痛。
この二つに耐えなければいけない。
何人かやってみたい!と言う人はいたが、
3日で辞めてしまった。
忍耐力?が必要なのだろうか。
今もなお,後輩募集中だ
『拷問しにきました』
「昨日の筋肉野郎じゃねぇのか,女。
舐めるんじゃねぇぞ?女の拷問なんて,たかが知れてる。さっさと失せろ。」
そう言われましても,仕事なもので…
『善処します』
そう意気込んで,私は拷問を始めた。
3時間後
「ゆ”るしで…ぐッ,ださい…」
『情報はこれで全部ですか?』
「全部だ,もう何もない…ッ許してくれ“!」
『ごめんなさい,人を痛めつけることはできても。殺すことはできません。』
「じゃ,あ!」
『我々国に慈悲はない。他の人を呼んできます』
そう,私たちに慈悲はない。
裏切ったのなら殺す。それだけだ。
ゾムさんの部屋に,置き手紙を残して
私は自分の部屋に戻った。
「…」
部屋に帰ると,達筆で書かれたメモ用紙を見つけた。
俺は自分で言うのもアレだが,あまり字がうまくはない。
と言うことは,俺以外の誰か。
トントンか?
だが,その俺の予想は違った
内容に目を通すと,名前は書いていなかったが
誰がこの手紙を書いたのかがわかった。
『お忙しいところ申し訳ありません。
拷問室にゾムさんへのお客様がいます。
死体はそのままでいいです。
よろしくお願いします。』
「ゆう…か」
“拷問室“なんて単語を使うのは,あいつしかいない。
俺は急足で,拷問室へ向かった。