『えぇ?!』
うっとり顔のrdさんを横目に
体を伸ばしながら歩く
『へぇ~……』
『俺の実家に行きたいの?』
「はい」
『いい…けど』
『あそこ安全地区じゃないもんなぁ~』
さっきのうっとり顔とは
うらはらに真剣な顔で考えこむ
「安全地区…って?」
『人とか妖怪さえも
襲ったりする妖怪がいる区域ってこと』
『今の時代ほとんど無いけど』
『あそこ田舎だし治安悪くてなぁ~』
『恋人に見せるにはチョット…』
頭を抱える
そんなとこで暮らしてたんだ
てっきり館みたいなとこかと…
「あの別に行かなくても…」
『いや行くよ』
言葉を遮って話す
なんかスイッチ入っちゃったわ……
『だって言ってくれるんでしょ。?』
『息子さんをくださいっ!的な?』
想像してはニヤケている
「全部逆ですよ…笑」
『んははっ笑』
『俺が言ってもいい?』
「旦那さんになる方が言うから、」
「rdさん男性だし
恋人作れるきっかけがあれば言えますね」
『今目の前にきっかけがいるよ』
「……」
「そうですか」
「いつかの彼女に言ってあげてくださいね」
『近々ね』
まっすぐ前を向いて歩く
「お好きにどうぞ」
『えっ♡』
『どきっどきっ』
「ふ笑」
「まあrdさんには実家に行かせませんけど」
『ふ…ぁははっ笑』
『さっきの言葉で回復した』
『そろそろ帰ろっか』
rdさんの気分が悪そうだったので
気分転換に夜に散歩をしていた
『そうだ』
『実家はほんとに危険だから』
『高校に行くってのは?』
『近くに宿もあるし』
「でもさすがに校内には入れませんよね」
『入れるくない?』
「不法侵入者防止で普通は入れませんよ…」
『ぇぇ~?そうなの?』
『昔じゃんじゃん知らない人来てたけど笑』
「ぇえ……」
『うわぁ懐いなぁ』
『俺高校でアオイと
契約するってわかったんだよね』
「え自分で選ばなかったんですか?」
『選べたらもちろんアオイ選ぶけど』
『残念だけど選べないんだ』
「じゃあ…運命…みたいな?」
クスッと笑って
『神様が相性のいい人と
選んでくれてるって言う話があんだよね』
「か…神様が……?」
『うん。ほらおとぎ話?あるでしょ』
落ち着いた高いけど低い
眠たくなるような声で話し続ける
『泣いた赤鬼。』
『赤鬼の為に人間に
嫌われてひとりぼっちになる…』
『そんな青鬼に同情してんだって、笑』
「あ、あれ本当にあったんですね。」
『ん?笑』
『それは俺もわかんない!』
『神様がその絵本を読んで
勘違いしちゃったのかも…笑』
『なら神様に感謝だね』
「…なんで?」
笑顔で見つめて
『アオイに会わせてくれたから』
「…う、うっさい」
あぁもうこの人は
「そういう 恥ずかしいこと
なんで平気で言えるんですか…」
『え、恥ずかしい?笑』
『ははっ笑』
すぐ壊れて無くなってしまうモノを扱うように
優しく頭を撫でる
『可愛い』
かっこいい。
「かっ、こ……帰りますよ」
『ふ、…は〜い♡』
いつものrdさんに戻った。
『それに俺も平気で言ってないよ』
『俺だって…ちょっと照れくさいし』
「……」
『……な………』
『……えっと……』
『そんなに…見ないで……笑』
「いや、案外可愛いとこもあるんですね」
『可愛いしかないよ俺は』
「それは、笑___」
『____』
よし帰ろう
コメント
8件
今回もめちゃくちゃ良かったよ!!!! あら!!!そうなのね!!! じゃあ実家に行ったら絶対に危ないね… うん、それ全て逆の人が言うね(?) おっ?高校ならアリかも!!! あ、でも悪い生徒や先生もいるかもだし ちゃんと周りには気を付けてね!!! おっ!!!カッコいい事言うね!!! 総合♡数2万おめでとう!!!!🎉🎉 これからも無理せず自分のペースで 頑張ってね!!! 次回も楽しみに待ってるね!!!!
「」←アオイ 『』←rd
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