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スクランブルエッグを作り終わり、1度味見をしてみた。ちゃんと美味しかった。なので、このえにそのスクランブルエッグを食べさしてみた。このえは少し見てから、手で優しく掴んで食べてくれた。このえはもぐもぐしていた口を止めて、硬直した。 もしや、口に合わなかったのだろうか。わたしは少し様子を伺うも、小さな口を少し開けながら硬直しているままだった。
「だ、大丈夫?不味 かったかな……?」そういうと、このえは止まっていた口をまた動かして、スクランブルエッグを飲み込んだ。このえはゆっくりとこちらを向き、どんどん笑顔になっていった。「おいしい!すごい…!おねえちゃんすごい!」地球の料理は大絶賛な様だ。料理と言えるのかは別として。
夜に近づく頃、あおばが山菜採りから帰ってきた。「もうそろそろ“じょくのや”だからかえろっか。」じゅけつのや?なんだろうそれは。このえは頷いて、周りの物を片付けたりした。同時に、あおいがわたしを見て、「いそがないと。…でも、まにあいそうにないな。」といい、あおばがなにかの気配を探るように、周りを見渡した。すると、森の奥から眩い光が放たれ、物凄い速度であおばに向かった。あおばは手から杖を生み出して、それを防御材に使った。先程の光のようなものは、人だったようだ。あおばはこのえとわたしの前に立って、杖を掲げた。するとその“人”は口を開いた。「あおば、こぞな呪血の夜に外でほっぽついてるとはな。なんとも無防備。判断の脆弱、認識の欠落…私の存在にも気付こうとは、終わりだな。 」すると、あおばの胸あたりが切れ、あおばからは血が流れた。その“人”はまた口を開いた。次はわたしのようだ。「ほう。稀有な者が居るではないか。お前は何だ?ここの人種じゃなさそうだな。」その目から出る威圧感に負け、口が鉛のように重く、開かなかった。