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びび
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方言の割合に迷いますよね。
百年という年月は、人が生まれて死ぬことができるほどの長い時間だ。それを俺は生きてきた。見た目は人間の若者だが、実際の年齢はその4倍にもなる。
しかし、この長い命を忌み嫌うものも居たという。人間になることを望み、海から逃げる、という手段が存在する。満月の夜、お互いに愛する人間とのキス。
最初、それを聴いた時、ただの御伽噺、と一蹴してしまった。今は、その噂に希望を抱いていしまっている。
満月なんて、来なければいいのに。
朝が来る。それに先立って目が覚める。まだ薄暗い空は徐々に朝焼けを構築している。いつのまにあ柔太郎が隣で眠っていた。
同じベッドで寝た。これだけなら妖しい仲なのかと誤解されてしまうことだろう。
柔太郎を起こさないようにと気をつけて起き上がった。しかし、
「おはよう、舜太。」
自分の意識をは裏腹に柔太郎は元気に目が覚めていたようだ。返事を期待されていることが瞳から伝わる。
「あっ、おはようさん」
そう言ってみると、お腹からぐぅと大きな音が鳴った。柔太郎が吹き出した。ちょっぴり恥ずかしくなる。
「ご飯、食べようか。持ってきてもらうね」
権力者め。すぐになんでもできるのか。羨ましくはない。
「はい、食べ慣れてないだろうからお粥だよ」
真っ白のとろとろのお粥。塩が添えられていて美味しそうだ。しかし、
「申し訳ないんやけど、俺、スプーン使ったことないねん…」
海では食器を使う、という文化が無かったのだ。そもそも金属といものは海で錆びてしまう。礼儀知らずと思われるのではないかと恐怖している。
「仕方ないなー、お口だして」
「ふぇ?ん、」
「はい、あーん」
幻聴を疑った。まさか、まさかまさか、いただいていいのか三秒ほど迷った。おそるおそる差し出されたスプーンを口に含む。
「あっ、おいしい」
地上のごはんって、こんなに美味しいんだ。
コメント
1件
うわあ、方言の割合で始まったと思ったら、もう「あーん」の破壊力がすごかったです……。舜太がスプーンを使ったことないっていう地の文で、海の文化が一気に立ち上がってくるのが好きですね。金属が錆びるから食器がない、道理ですごく納得しました。長く生きてきた存在が、柔太郎の「お口だして」に素直に従うのも初々しい。地上のごはん美味しそうで、こっちまでほっこりしました。続きも楽しみにしてます。