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お兄ちゃんはだめって言わない。
あたしが何をしても大体のことは許してくれる…はず。
実際には本当ににだめなことをしたらだめって言うのかも知れないけど、あたしだって怒られるようなことはしないからね。
うちは兄妹仲はいいと思う。
幸せなことにそれぞれの部屋を与えられているけれど、あたしの部屋にはエアコンが無い。
なので暑い、寒いで我慢出来ない時はお兄ちゃんの部屋でマンガを読んだり勉強をさせてもらう。
まぁ勉強ってのはカッコつけ過ぎたかな?
お友達を呼んだ時くらいしかしないもんね。
で、そうそうマンガを読むのにお兄ちゃんの部屋に行くんだけど、ここでマンガ読ませて!と言って断られたことはない。
この前なんか突然、お友達の由紀ちゃんを連れて「ここで勉強させて」って行ったけど、その時もいいよって言ってくれたの!
まぁ勉強は…あたしは長く勉強すると眠くなっちゃう癖があるから、途中で寝ちゃったんだけどね。
その由紀ちゃんは、あたしが、お兄ちゃんはだめって言わないっていったら、優しいお兄さんがいていいな~って。
で、由紀ちゃんは1人っこだから、お兄ちゃんがいるのが羨ましいって言うから、ちょっと貸してあげたんだ。
あ、そう!なんかあたしが寝てる間にお兄ちゃんに抱っこしてもらったんだって!
お兄ちゃんは、お姫様抱っこじゃなくて膝に乗せただけって言ってたけど、それだってね…あたしもしてもらったことないのにね。
えーと、なんの話だっけ…そうだ、お兄ちゃんはだめって言わないって話だ。
そんな、その日に会った妹の友達のお願いも聞いちゃうくらい優しいお兄ちゃんってこと。
今度あたしも抱っこしてって言ってみようかな?
別に?抱っこして欲しいわけじゃないんだけどさ、やっぱり実の妹としては?負けるわけにはいかないっていうの?
勝ち負けじゃない?もちろん。抱っこされなくてもあたしが妹だからね。
でもなんかさ、お兄ちゃんに抱っこされたって由紀ちゃんは、あたしが寝る前に見た由紀ちゃんと比べてきれいになった気がしたんだよね…
や、きれいになったのかな?なんか大人っぽく見えたんだ。
お兄ちゃんの抱っこにそんな効果があるのかわからないけど、抱っこされるだけできれいになれるんなら利用しない手はないよね!
そうだ、今からいってみようかな。
よし、そうしよう!
「お兄ちゃん、いる?」お兄ちゃんの部屋を開けながら言う。
「なに?今日はエアコンつけてないけど?」
「うん。別にいいの。あのね、お兄ちゃん…」
「ん?」
「この前さ、由妃ちゃん抱っこしたでしょ?」
「あ、あぁ…なに?由妃ちゃんなんか言ってた?」
「ううん、別に。なんで?」
「あぁいや、膝に乗せるだけって言ってもやっぱりよその子だったし…やり過ぎたかなって…」
ん?なんかそわそわしてる?
「そうだよ、実の妹にもしないことするなんてさ」
「だよな…でも何も言ってないんだな?」
「?うん」
…なんか…安心してる?
「まぁだからさ、あたしも妹として?抱っこされとこうと思って」
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