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コメント
6件
なんかすごい…スライムの使い方すごい…貼っつけられんだ…すっげ…
ス ラ イ ム ((((察。 「信じられん!何で戻って来た⁉︎早く走って此処から出てけ!!」←メッセこれっスよね絶対まじでぇすきだぜ旦那ァ
青いグラブパックを伸ばし、
認証させて扉を開く。
昔のように、ハギーがこちらを向いて微笑んでいる。
『…ただいま、ハギー。数十年ぶりだね。』
グラブパックでハギーの片手にハイタッチした。
彼はただのオブジェのはずなのに、
何故か生きているように感じる。
『…よし、グラブパックを…、』
ハギーの後ろに設置されたタッチボードにグラブパックを伸ばす。
だが、認証ゲージが半分いくかどうかの時、
ーバチンッ!!…ジジッ…
そんな音を立てて、コードから火花が散った。
電気が切れたのか、ボードの青い光が消える。
『あ、らま。…電源室に行かなきゃかな…』
グラブパックを戻し、
電源室へ向かう。
しかし、扉にはロックが掛かっていた。
『あれ?閉まってる…』
悩みながらどうするか考えていると、
ーチャリンッ…
金属が落ちるような音。
まるで鍵のような軽い音がした。
『…?なんの音だろ。』
振り返ると、ハギーの上げている右手に鍵が掛かっている。
…ハギーが一瞬視線をこちらに向けた気がするが、きっと気のせいだろう。
『ハギー…君が持ってるのってここの鍵だったりする…?』
深く考えないよう、そう声を出しながらグラブパックを伸ばす。
掴んだ鍵を恐る恐る電源室の鍵穴に刺すと、
ピッタリとはまった。これはここの鍵で間違いないだろう。
『わ、ぁお…あ、ありがとうねハギー…』
深呼吸し、電源室の扉を開ける。
埃と蜘蛛の巣でかなり汚れているが、
壊れてはいなさそうな機械達。
『えっと…通電させればまたボード使えるかな…?』
周りを見渡しながら奥へ進む。
すると、緑に発光する電源を見つけた。
この電気を通電させれば、あの扉も開くだろう。
『グラブパックに通電機能があったはず…』
青い手を伸ばし、接続用に散らばるポールに触れる。
最後のポールとグラブパックの腕が触れると、
パチンと軽い音を立てて電気がついた。
『よし!電源が復活したみたいだ…』
これであの扉を開けれる。
そう思いながら電源室の扉を開く。
…目の前の視界に違和感を感じながら。
『…ハギー、?』
微笑んでいた青い人形の彼が、
ステージ上から消えている。
…そして、キラキラと青く光るスライムのような物が、
ステージの周りに散らばっていた。
『…どういうこと…?』
ハグが好きな人形の説明ボードには、
ボロボロな紙が青いスライムで貼られ貼られていた。
ステージの周りにある物と同じだろう。
『あんな紙…無かったはず…?』
恐る恐る近づき見てみる。
そこには達筆な筆記体で、
『Run, get out of here.…』
…そう書かれていた。