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ちゃんとママに連絡しててえらいよめめ🖤
日が長くなって、遅くまでボールを追いかけやすくなった。
練習が終わり、皆が帰る準備を始める中校舎を見上げる。
まだ、角の教室は電気がついている。
🖤(まだ仕事してるんだ…)
あれからあの角部屋が、生徒会室だと知った。
生徒会は学校生活での要望や相談なんかも随時受けているらしく、地域の人や先生たちとのパイプ役も担っているとかでとにかく忙しい。
連絡はとりたいけど負担はかけたくなくて、それほど阿部さんとの距離も縮んではいなかった。
汗を拭いながらいつまでも明かりのついた生徒会室を見ていると
💜「青春してんねぇ」
後ろから声をかけられた。
3年の深澤先輩。
ちょっと練習したら何でも卒なくこなしてしまうセンスは神童と評されてもおかしくないのに、なぜか本人はあまり前に出てこなくてチームをまとめる事に徹している不思議な人だ。
🖤「青春なんて…」
確かに阿部さんを思って見ていたけど、面と向かって言われると恥ずかしい。
汗を拭くフリをしながら顔を隠す俺を見て、深澤先輩はニッと笑った。
💜「メシ行こうか、目黒」
🖤「え?はい」
慌てて母親にご飯要らなくなったと連絡し、深澤先輩について行った。