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「俺の知ってる話はこれで終いだよ」
「えー……ちょっと……まだ色々はっきりしないところ、ありますよね? この話知ってる人って、あとは……。お話に出てきた日上さんなんかにも聞きたいことあるなあ」
「死んだよ、とっくに」
冷たく、棘のある言葉だった。
「じゃあ、他の関係者は……病院、行ってみようかなあ。そうだ、今宿直やってる人って」
「やめろ。俺が話したのがバレないようにする約束だろ?」
「ああ、はいはい! わかってます。大丈夫ですよ。冗談です」
確かにそういう話だった。
「余計なことはするなよ。まったく話すんじゃなかった」
消え入るような声でぼそっと呟き、俯いてしまう。
「くれぐれも引っ掻き回すのは止めてくれよ。その、今ここはこれで上手く……はないかもしれないけど、回ってるんだよ。一応。いつかは破綻するかもしれないけど」
了