テラーノベル
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「だてさぁぁぁん!!俺と『Party Time』しよぉぉ!!」
「ちょっと佐久間くん!舘さんは僕とパリコレごっこするの!」
楽屋の中心で、宮舘涼太は優雅に紅茶(のティーバッグが入った紙コップ)を持ったまま、四方八方から伸びる手に囲まれていた。
事の発端は、雑誌の取材で「舘様の『ロイヤル』を一番守れるのは誰?」という話題が出たことだった。
「いやいや、舘さんを守れるのは俺の関西弁の包容力や!」
向井康二が宮舘の右腕にしがみつく。
「康二、甘いな。舘さんのスケジュールから体調管理まで、完璧に執事になれるのは俺だよ」
阿部亮平が左腕を確保し、不敵に笑う。
「待て待て。涼太と背中を預け合えるのは俺だけだろ」
岩本照が正面から堂々と主張する。
「甘いなぁ照。俺の膝で無防備に寝る涼太を知ってるのは俺だけだよ」
深澤辰哉がニヤニヤしながら背後を陣取る。
「舘さん」
目黒蓮がスッと宮舘の前に顔を寄せ、至近距離で見つめた。
「…俺なら、国王の鎧、全部脱がせてあげられますけど?」
「うわっ!めめ、セクシー攻撃ズルい!」
「だてさん、騙されちゃダメだよ!」
「俺だ俺だ!俺を選べ涼太!」
楽屋はまさにカオス。
Snow Manの男たち7人が、たった一人の国王を巡って押し合いへし合いしている。
宮舘は、その喧騒の中心で、少し困ったように、けれど満更でもなさそうに微笑んでいた。
「ふふ……。みんな、そんなに熱くならないでくれ。俺の身体は一つしかないよ」
「だから選んでよ!誰が一番!?」
「舘様!今ここで決めて!」
全員の視線が宮舘に集中する。
宮舘はふぅ、と小さく息を吐くと、ゆっくりと視線を巡らせた。
そして──その視線は、この争奪戦の輪に加わらず、少し離れたソファで一人、不機嫌そうにスマホを弄っていた男の背中で止まった。
宮舘は群がるメンバーを優雅な手つきで制し、スッと立ち上がった。
モーゼが海を割るように、メンバーたちの道が開く。
宮舘は迷うことなく歩き出し、その男──渡辺翔太の隣にドサッと座った。
「……おい」
渡辺が顔を上げ、嫌そうな顔をする。
「お前ら、うるせぇんだよ。……涼太が困ってんだろ」
「翔太……」
「……なんだよ」
渡辺は、宮舘が手に持っていた冷めかけた紅茶を取り上げ、一口飲むと、ため息交じりに言った。
「どいつもこいつも、必死すぎ。……選ぶも何もねーだろ」
渡辺が宮舘の肩に腕を回し、自分のほうへグイッと引き寄せた。
そして、呆然とする7人のメンバーを見渡し、勝ち誇ったように鼻で笑った。
「こいつのオムツ時代から知ってんの、俺だけだから」
その一言の破壊力。
「歴史」という名の最強のカード。
「お前らが逆立ちしても勝てない時間、俺らは過ごしてきてんだよ。……な、涼太」
「……ふふ。そうだね」
宮舘は嬉しそうに目を細め、渡辺の肩に頭を預けた。
「俺が帰る場所は、生まれた時から決まっているんだ。……翔太の隣以外、あり得ないよ」
「うわぁぁぁぁ!出たぁぁ!ゆり組マウント!!」
「勝てねぇ!オムツには勝てねぇよ!」
「解散!運命には誰も敵わんわ!」
メンバーたちが悔しがりながらも、どこか嬉しそうに散っていく。
騒がしい嵐が過ぎ去った後、二人だけの静かな空気が流れる。
「……悪いな、涼太。騒がしくさせて」
「いいや。……結局、翔太が助けてくれると分かっていたからね」
「……フン。調子いいこと言いやがって」
渡辺は照れくさそうに顔を背けるが、宮舘を抱く腕の力は緩めない。
赤と青。正反対のようで、誰よりも深く混ざり合う運命の二人。
国王の争奪戦の勝者は、戦うまでもなく、最初から彼に決まっていたのだ。
コメント
7件
ゆり組が1番!
💙❤️尊い……😭✨やっぱりゆり組なんですよねぇ〜🫶💕
ジャスティス…. このまま旅立てるぐらい尊い.. 幸せ.. 続き待ってます