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玄関先で料理を受け取った童磨は、しのぶの忠告通り手早く服を整えていたが、リビングに戻るなりその瞳に妖しげな光を宿した。「はい、お待たせ。美味しそうなジェノベーゼだよ……でもね、しのぶちゃん。さっきの『続き』、まだ終わってないよね?」
彼はテーブルに料理を置くよりも先に、ソファで一息ついていたしのぶの膝の間に割り込んだ。そして、驚く彼女を再び自分の膝の上に乗せるようにして抱き上げる。
「ちょっと、何を……! 食べにくいでしょう」
「大丈夫、こうすればいいんだ」
童磨はしのぶを対面で抱き上げたまま、再び自分の一部を彼女へと繋げた。結合したままの重みと熱に、しのぶは「ひっ……」と短い吐息を漏らし、彼の肩にぐったりと額を預ける。
「ん……っ、本当に……あなたは、最悪の恋人です」
「あはは、最高の褒め言葉だよ。ほら、冷めないうちに食べよう?」
童磨は片手でしのぶの腰をしっかりと支え、もう片方の手でフォークを操る。器用にパスタを巻き取ると、自分の口へ運ぶのではなく、まずはしのぶの唇へと差し出した。
繋がった部分から伝わってくる、彼の鼓動と微かな震え。食事という日常的な行為と、肌を重ね合わせる背徳的な行為が混ざり合い、しのぶの脳内はパニック寸前だ。
「……自分で、食べられます」
「いいから。はい、あーん」
拒みきれず、しのぶは小刻みに震える唇を開いてパスタを口にした。バジルの爽やかな香りが広がるのと同時に、童磨がわざとらしく腰を揺らす。
「っ!? ……童磨、さんっ……!」
「おっと、ごめんごめん。美味しかった? 今度は僕の番ね」
交互に口を運び、一つの皿を分け合う二人。しかし、その体勢はあまりにも密接で、官能的だった。食べ終える頃には、どちらがパスタの熱か、どちらが体温かわからないほどに二人の身体は火照りきっている。
「……満足、しましたか?」
しのぶが潤んだ瞳で睨むと、童磨は空になった皿をサイドテーブルに置き、彼女の耳たぶを優しく食んだ。
「まさか。エネルギー補給は完了したし……ここからが本当の『デザート』の時間だよ、しのぶちゃん」
シェアハウスの夜はまだ始まったばかり。二人の甘い繋がりに、終わりが来る気配は微塵もなかった。
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れもんてぃ🍋
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