癒良が死んでから2年後。俺は中学3年。
今は友達と高校の進路の話をしてるところ。
「俺は医者になるから、医学の学校かなー」
「虹は?」
「俺は決まってない。」
特にやりたいこともない。得意なこともない。
友達が突然、こんなことを言い始めた。
「じゃあさ、声優やってみたら?」
声優、?声優ってアニメとかの……
「遠い空にいる癒良ちゃんに、声を届けてみたらどう?」
声を、届ける?どういうことだ?
「どういうこと?って顔してるだろ?」
「うん。」
「想いは伝わらなくても、声だったら届けられるんじゃない?」
「マジ?」
「そう思うってこと‼‼本当かはしらないけど……」
俺は、その後も友達と話した。
そして、俺は決めた。バンドマンになる。
そんなに簡単なことではないと分かってる。
癒良は歌が好きだったりしたことを思い出した。
癒良のためにバンドマンになるなんて、不純な動機だけど……
いいんだ。俺は決めた。
決めたことはやりきる。
歌なんてあんまり歌った事ないけど……いつか好きになれる。
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