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今日が1番のチャンスの日だと思うの。
今日は悪女を殺す日。
きっとあの人も喜んでくれるはず。
あと100歩。
あと10歩。
あと一歩。
そう思いながら私は悪女にきらりと光る刃物を刺した。
はずだった。
刃物は私の足元に落ちている。
そう思いながら顔を上げると
私の好きなあの人が悪女を刺していた。
きっとあの人もこの女が怖かったんだ。
そう思っていると、
「俺さこいつと約束してたことがあるんだけど」
「俺がこいつに恋した時、俺はこいつを殺すっていう約束」
「ぇ?」
私は彼が何を言ってるのが分からなく、
声にならない声を出した。
「ていうかこいつにストーカーしたのお前だよな?」
そう言いながら彼は私の真横に
真っ赤な血が付いた刃物を刺す。
彼の顔には悪女の返り血が
ベッタリと付いていた。
私は彼が怒っているのだと気づき、
恐怖で体が震え上がった。
心も何もかもがガタガタと震えて
動くことが出来なかった。