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いつもの 朝
目を開けると 、目の前に広がるのは真っ白な天井
私の隣には 、大きな窓と 点滴の機械 。
よく分からない大きな機械もある 。
ここはある街の総合病院
私は 、産まれ付きの病気で 、15年間ここにずっと入院している 。
「 … お外に出たいな 。」
窓の外に広がる世界は広くて 、走っている高校生や 、犬の散歩をしているお姉さんなど沢山の人が生活している 。
全て 、私には夢のような生活 。
「 せめて 、1回だけでもいいから 、」
「 お外に 、出られたら いいのに 。」
口に出してそう行ってみるけれど 、
私の下半身は動かない 。
動くのは 、上半身のみ 。
だから
「 一生 、無理 、…なんだな 」
こう絶望するのも 、何回目だろうか 。
もう 、数えてないから分からない 。
お父さんも 、お母さんも 、
ここ5年は 、会いに来てくれていない 。
生きてるのだろうか 、
新しい家族が出来たのかな 。
忙しいのかな 。
いろいろ想像してみるけれど 、
それを確認する術は私にはない 。
「 今日 、… 七夕か 、」
今日は7月7日 。
織姫様と 、彦星様が
お空の 、天の川で一年に一回会える日 。
「 いいな 、一年に一回 、必ず会えるんだから 。」
「 …… 私は 、誰も来てくれないのに 」
こんなの 、ほとんど牢獄と同じだ 。
夜 ……
「 わ 、今年は晴れた 。」
夜になり 、お空を見上げてみる 。
もうすぐ満月になりそうなお月様がひとつ
月明かりで 、いつもより星は少ないけど 、ここからの夜空は 、最高だと思う 。
「 …… 今頃 、2人は 再開して喜んでいるのかな 」
天の川の辺りを見てみても 、よく分からない 。
「 … ま 、いいや 。」
「 私には 、関係ないもの 、」
そう呟きつつも 、星空からは目が離せない
なんだか 、今年のお星様は ……
「 少し 、大きく見えるなぁ 、…」
下半身に続いて目も悪くなってきたのだろうか
こんなになって 、生きてる価値はあるのかな
どうせなら 、
「 … 一生分の 、幸せを貰って」
「 死にたいな 。いっそのこと 。」
そう 、言葉を零した瞬間 、
天の川の近くの星が 、ピカッっと眩い光を放った 。
「 ひ 、っ ? …何 ?」
光は一瞬で消えてしまったけれど 、
なんだか不気味になり 、布団に再び横になる 。
「 … 超新星爆発 、?…とかいうやつかな」
「 ふふ 、… なんだか 、」
「 流れ星の 、大きいのみたいで綺麗だったな 」
不気味だったけど 、なんだか美しい出来事
それを思い出しながら 、私は幸せな気分で眠りについた 。
次の日 ……
『 … ろ 、…おきろ 、』
… 看護師の人でもない 、お医者さんでもない誰かに 、呼ばれている 。
まだ 、現在時刻は朝早い時間だと思う
こんな時間に 、なんだろう 。
「 … ん 、 … ?」
ぱち 、と目を開けると 、私の上に乗りかかっている1人の男の子 。
私と同い年くらいの 、少し背の高めな ……
『 起きんのおせーよ 、寝坊助 』
「 は ?」
そこではっと完璧に目が覚めた 。
なんなんだ 、この人 。
初対面で寝坊助 ?
というか、この男の子 、私の上に乗ってるのに 、重くない 。
発泡スチロールをお腹の上に乗っけてるみたいな ……
『 おら 、起きろ 。』
『 早く行くぞ 、手掴め 。』
男の子は 、私に手を差し伸ばしてくる 。
行く 、と言われても 何処に行くのか 。
そもそも 、私は足が動かないし 、
あと誰 … ?
「 ちょ 、無理 、…」
『 …お前 、足動かねーの ?』
男の子は 、私の足部分をつつきながら言う
そうですよ 、動きません 。
だから 、何処にも行けません 。
そう 、答えようと口を開いた瞬間 、男の子に抱き上げられる
「 ひっ 、… 、!?」
『 大人しくしてろ 、』
男の子は 、私を抱き抱えたまま 、窓から身を投げる 。
共に死のうって事 ?? 勝手に未来決められて災難すぎるんですけど 。
「 ( あ 、しぬ … )」
身体が 、地面へと近づいてゆく 。
私が何をしたというのか 。
迷惑かけすぎた罰なのか 。
走馬灯のように 、思い出す出来事はすくないけど 、反射的に目をぎゅっと瞑る 。
「 ( あれ … ?)」
『 お前何してんだ …? 』
中々地面につかない 。
あれ 、?と困惑していると 、耳元でさっきの男の子の声が聞こえる 。
そっと目を開けると 、朝焼けでピンク色に染まった空が目に入ってくる 。
「 へ 、」
男の子は私をお姫様抱っこする形で浮いている 。
その背中には 、白い翼
『 綺麗だろ? 、この時間が1番綺麗なんだよな ー 、 』
男の子はさも当たり前かのように呟く 。
いやいやいや 、
「だ 、誰っ ?? 幽霊 、?死神 、」
「 私もう死ぬ 、? (泣 」
幸せな気持ちで死にたかった
そう思い覚悟をすると 、男の子は小さく微笑んで言葉を発する
『 幽霊でも 、死神でもねぇよ 』
『 俺は 、天使だ 。』
『 お前の願いを叶えに来たんだよ 』
「 …… はあ 、? 」
新連載 ! 初投稿 … !
続けられるよう頑張ります … !