地雷さんは回れ右お願いします!
前回の続きからです!
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???「深澤さん、?」
気がつくと阿部さんが不安そうに俺の顔を覗き込んでいた
ふっか「ああ、ごめんねわら」
どうやら俺は阿部さんを待つ間に眠ってしまっていたらしい
阿部ちゃん「仕事の疲れが取れてないんじゃないですか?」
阿部ちゃん「大丈夫ですか、?」
ふっか「いや、全然大丈夫❗️わら」
ふっか「そんなことよりさ、今日はありがとうね、わら」
あべちゃん「いえ、こちらこそありがとうございます」
ふっか「正直な話さ、今日は来てくれないんじゃないかと思ってた、わら」
あべちゃん「どうしてですか、?」
ふっか「冷静に考えてみたら俺ってだいぶ怪しい奴だったしさ、わら」
あべちゃん「あはは、確かに笑笑」
あべちゃん「でも約束したんですから、約束は守らなきゃ」
きっと彼は誠実で素直な性格なのだろう
ふっか「それじゃあさっそくはじめよっか❗️わら」
あべちゃん「はい!よろしくお願いします」
阿部さんはカバンからノートを取り出すと俺に差し出す
ふっか「、、すごいね、わら」
ノートには現状面接を進めている企業や、業種などの詳細な情報が丁寧にまとめられていた
ふっか「こんだけわかりやくす情報がまとめれてて、ナンパ野郎の俺への対応も丁寧だったから、きっと面接も問題はないだろうしな〜、わら」
あべちゃん「ナンパ野郎って」
あべちゃん「ふふっ自分で言っちゃってる笑」
ふっか「(これじゃあ俺の出る幕はないんじゃないか❓わら)」
俺は少しでも彼の力になれないかとパラパラとノートをめくる
スノ丸 総合職 三次面接まで合格
スノ電気 事務職 二次面接まで合格
スノ文庫 営業職 次が最終面接
スノ水堂 総合職 三次面接まで合格
その他数種の企業の説明会に参加予定
ふっか「なんか職種がバラバラだねわら」
あべちゃん「そ、そうですか、?」
ふっか「この中でさ第1志望はどこなの?わら」
あべちゃん「第1志望ですか?」
阿部さんが首を傾げる
あべちゃん「、、、」
そのまましばらく黙り込んでしまった
考えが上手くまとまらない
しっくりくる言葉が見つからない
彼からそんな雰囲気を感じ取れた
ふっか「(もしかして、就活が上手くいかない理由って、)」
ふっか「阿部さんはさ自分のやりたい事とか夢とかってないの?わら」
あべちゃん「やりたい事、、」
彼の瞳から光が消えかけている事に気づいた俺は慌てて言葉を付け足した
ふっか「難しく考えなくても大丈夫だよ❗️わら」
ふっか「子供の頃何になりたかったとかさ❗️わら」
ふっか「誰といる、何をしてる自分が好きとか❗️」
ふっか「そういう話で十分だからさ❗️ね❗️」
ありきたりな話かもしれないけど就活活動の第一歩は
自分が何をしたいのか、すなわち自己分析から始まるのだと思う
自分のことが分からなければ膨大な数の職種から
自分に合った仕事を探すのは難しい事だろう
あべちゃん「わからないです、」
ふっか「えっ❓」
あべちゃん「子供の頃になりたかったものも」
あべちゃん「何をしている自分が好きかも」
あべちゃん「よくわかりません、」
淡々と話をする彼の姿は痛々しくもあり
彼はもしかしたらからっぽなのかもしれないと思った
あべちゃん「これまで全部他人が決めてくれたから」
あべちゃん「考えたこともなかったです」
あべちゃん「自分が何になりたいかなんて」
ふっか「そう、なんだ」
あべちゃん「はい」
あべちゃん「やっぱりこのままじゃ良くないですよね」
ふっか「うーん、そうかもね、わら」
会社は新しく入る人のやる気や熱量を面接で見ている
そういう意味では、彼は他の就活生に比べると不利な状況にいるのかもしれない
あべちゃん「深澤さんの仕事の話を聞かしてくれませんか?」
ふっか「俺の仕事の話❓わら」
あべちゃん「はい」
あべちゃん「深澤さんが今されているお仕事に対してどう思ってるのか」
あべちゃん「どうやってその会社を選んだのか」
あべちゃん「参考に教えて欲しいです」
深夜残業急な依頼のキャンセル
手戻り上司の怒鳴り声
仕事と聞いて俺の脳裏に嫌なイメージが次々と浮かぶ
ふっか「(ダメだダメだ)」
これから社会に出る彼に悪い印象を与えるの良くない
俺は出来るだけ本音を隠して慎重に言葉を選んだ
ふっか「スノ代社って知ってる❓」
あべちゃん「分かります」
あべちゃん「県内で結構有名な出版社ですよね」
ふっか「そうそう俺そこで働いてるんだけどさ」
あべちゃん「そうだったんですね」
ふっか「俺さ子供の時から本を読むのが好きで」
ふっか「どんな形であれ本に関わりのある仕事がしたいなって思ったんだ、わら」
あべちゃん「それで出版社に?」
ふっか「うん」
ふっか「俺が思う出版社の1番の魅力は誰かの門出に立ち会える所….かな、わら」
コメント
2件
え、え、やばいこの話の続き一番楽しみにしてます。