「今日聞きたいのは」
外に出てすぐ、光の多さに目を細めた。
抜けるような晴天と白い雲が、じきに夏がくることを思わせる。
「……ねぇ。今日はバイトないの?」
遊歩道へ歩いていた 佐伯(さえき)に尋ねれば、彼は 前を向いたまま答えた。
「今日はない。 平日の数時間だけだから」
(そうなんだ……)
それなら今日はどうなるんだろう。
夕方になればいつもみたいに帰るのか、それとも―――。
(って、待って待って……!いろいろと考えすぎだから……!)
先のことばかり気にしていた私は、はっとした。
まだ佐伯と夜まで一緒にいると決まったわけじゃない。
慌ててさっきの思考を追いやろうとした時、ふいに彼が言った。
「そういや、オリエンテーションって来月だっけ」
「えっ? あぁそう。 夏休みの恒例行事なの。 あなたは知らないだろうけど」
「いや知ってる。 俺もそれに参加す*************************
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