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私にとって、あの人が誰なのか……それはわからないけれど、きっと、私が失った大切な人のはずだ。だから、私は彼を探すよ。
もし見つけられたなら――その時は、君にすべてを話そうと思う。
その日まで、待っていてくれるかい?
「死んじゃったのはお姉ちゃんじゃなくて、あたしの方だったんだよ?」
「違うわ。貴女はまだ生きているじゃない。死んだなんて言わないでちょうだい」
「もう無理だよ。身体中こんなになっちゃってるもん。血だって止まんないし、足も動かない。それにね、もう痛くないの」
「それでも、まだ生きてるでしょう! 諦めちゃダメ!」
「うん、そうだよね。……じゃあ、そろそろ行こっか!」